つき‐の‐いでしお【月の出潮】
月が出るとともに満ちてくる潮。つきのでしお。「和歌の浦に—のさすままに夜なく鶴の声ぞかなしき」〈新古今・雑上〉
つき‐の‐みや【月の宮】
月の中にあるという宮殿。月宮(げっきゅう)。「—うはの空なるかたみにて思ひもいでば心かよはむ」〈新古今・恋四〉
つぎ【継ぎ/接ぎ】
1 つなぐこと。また、つぎ方やつぎぐあい。「パイプの—が不完全だ」 2 衣服などの破れた所に小切れを当ててつくろうこと。また、その小ぎれ。「—を当てたズボン」 3 (「粘ぎ」とも書く)囲碁で、石...
つぎしきし【継色紙】
古筆切(こひつぎれ)の一。小野道風筆と伝えられる。もとは継ぎ紙を粘葉装(でっちょうそう)仕立てにし、見開き2ページに万葉集・古今集などの歌1首の上の句・下の句をそれぞれ散らし書きにしたもの。平安...
つこう‐まつ・る【仕る】
[動ラ四]《「つかえまつる」の音変化で、主として平安時代に用いた》 1 「仕える」の謙譲語。 ㋐お仕え申し上げる。「昔、二条の后に—・る男ありけり」〈伊勢・九五〉 ㋑お供申し上げる。奉仕する。「...
つ・つ【伝つ】
[動タ下二]伝える。「春来れば雁帰るなり白雲の道行きぶりにことや—・てまし」〈古今・春上〉
つづり【綴り】
1 つづること。また、つづったもの。とじ合わせたもの。「伝票の—」 2 欧米語などを表記する際の、文字の並び。スペリング。スペル。「ローマ字—」 3 布切れなどをつぎ合わせて作った粗末な衣服。つ...
つづり‐させ
[副]《冬の用意に衣を「綴り刺せ」と鳴いているように聞こえるところから》ツヅレサセコオロギの鳴き声。「秋風にほころびぬらし藤袴—てふきりぎりすなく」〈古今・雑体〉
つと【苞/苞苴】
《「包(つつ)む」と同語源》 1 わらなどを束ねて、その中に食品を包んだもの。わらづと。 2 その土地の産物。また、旅のみやげ。「冥途(よみじ)の—と齎(もたら)し去らしめんこと思えば」〈露伴・...
つゆ【露】
[名] 1 晴れた朝に草の上などにみられる水滴。地面や物体が露点以下の温度まで冷えると、大気中の水蒸気が凝結して生じる。「葉に—を置く」《季 秋》「市人の物うちかたる—のなか/蕪村」 2 わず...