やは
[係助]《係助詞「や」+係助詞「は」から》名詞、活用語の連用形・終止形、副詞・助詞などに付く。 1 反語を表す。…だろうか(いや、そうではない)。「春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香—隠る...
やまがわ‐の【山川の】
[枕] 1 山川の流れは激しい意から、「たぎつ」「はやし」にかかる。「—激(たぎ)つ心を」〈万・二四三二〉 2 山川の流れる音が高いところから、「おと」にかかる。「—音にのみ聞く」〈古今・雑下〉...
やま‐ざと【山里】
1 山間の村落。山村。 2 山村にある別荘。山荘。「宇治といふ所に、よしある—持(も)給へりけるに」〈源・橋姫〉 3 山奥の家。山家(やまが)。「—は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に目を覚まし...
やました‐かぜ【山下風】
山のふもとを吹く風。山おろしの風。「白雪の降りしく時はみ吉野の—に花ぞ散りける」〈古今・賀〉
やました‐みず【山下水】
山のふもとを流れる水。山かげを流れる水。「あしひきの—の木隠れてたぎつ心をせきぞかねつる」〈古今・恋一〉 [補説]書名別項。→山下水
やましろ‐の【山城の/山背の】
[枕]山城国鳥羽の地の意から、「とは」にかかる。「—とはにあひ見む」〈古今・恋四〉
やまどり‐の【山鳥の】
[枕] 1 山鳥は雌雄が峰を隔てて別々に寝るといわれたところから、「ひとり寝(ぬ)」にかかる。「—ひとりし寝(ぬ)ればものぞ悲しき」〈古今六帖・二〉 2 山鳥の尾の意で、「尾」と同音を含む「尾上...
やま‐の‐にしき【山の錦】
秋、山が紅葉した景観を錦にたとえた語。《季 秋》「霜のたて露のぬきこそ弱からし—の織ればかつ散る」〈古今・秋下〉
やまわけ‐ごろも【山分け衣】
山伏などが山道の草木を分けて歩くときに着る衣。「清滝(きよたき)の瀬々の白糸くりためて—織りて着ましを」〈古今・雑上〉
やよ・し
[形ク]いよいよ多い。たいそう多い。「わたくしの老いの数さへ—・ければ」〈古今・雑体〉