あずまもんどう【吾妻問答】
室町中期の連歌論書。宗祇(そうぎ)著。1巻。応仁元年(1467)か文明2年(1470)の成立。連歌の歴史と、作句の技術・心構えを実例を挙げて問答体で述べたもの。
おおはら‐もんどう【大原問答】
法然が文治2年(1186)比叡山の顕真の要請に応じ、京都大原の勝林院で、明遍・証真・智海・貞慶ら諸宗の学僧と浄土念仏の教理を論議・問答し、信服させた宗論。大原談義。
おきなもんどう【翁問答】
江戸前期の教訓書。2巻。中江藤樹著。寛永17年(1640)ころ成立。慶安3年(1650)刊。孝行を中心とする道徳哲学を、わかりやすく問答形式で説いたもの。
おし‐もんどう【押(し)問答】
[名](スル)互いに自分の見解を主張して、あとにひかず言い争うこと。「渡した、受け取らないで—を繰り返す」
こんにゃく‐もんどう【蒟蒻問答】
《にわか住職になったこんにゃく屋の主人が旅僧に禅問答をしかけられ、口もきけず耳も聞こえないふりをしていると、旅僧は無言の行(ぎょう)ととりちがえ、敬服するという筋の落語の題名から》とんちんかんな...
さんすいじんけいりんもんどう【三酔人経綸問答】
政治評論書。中江兆民著。明治20年(1887)刊。徹底した西洋近代思想を説く洋学紳士と、膨張主義的国権思想を唱える豪傑君が、現実主義的民権論者の南海先生宅を訪れ、酒を酌み交わしながら日本の進むべ...
ぜん‐もんどう【禅問答】
禅僧が悟りを開くために行う問答。修行者が疑問を発し、師がこれに答えるもの。転じて、真意がとらえにくい問答・会話。
そうてい‐もんどう【想定問答】
出そうな質問を想定し、それに対する模範回答を用意すること。国会や地方議会、株主総会、面接試験などの対策として作られる。「—集」
つくばもんどう【筑波問答】
南北朝時代の連歌論書。1巻。二条良基著。正平12=延文2年(1357)以後、文中元=応安5年(1372)以前に成立。連歌の沿革・故実・風体・作法などを問答式で論じる。
とひもんどう【都鄙問答】
江戸中期の心学書。4巻。石田梅岩著。元文4年(1739)刊。石門心学の思想を、平易な問答形式で述べたもの。