おはん
宇野千代の長編小説。妻おはんと夫、その愛人との関係を関西方面の方言を用いた夫の語りで描く。昭和32年(1957)刊行。同年、第10回野間文芸賞、第9回女流文学者賞を受賞。昭和59年(1984)、...
おぱらばん
堀江敏幸の文化評論集。平成11年(1999)発表。同年、第12回三島由紀夫賞受賞。タイトルはフランス語の「auparavant(以前、昔などの意)」から。
お‐ひと【夫】
「夫(おっと)」に同じ。
おひゃくどもうで【お百度詣】
大塚楠緒子による長詩。明治38年(1905)「太陽」誌に発表。日露戦争に出征した夫の無事を祈る妻の心情を描き、与謝野晶子の「君死にたまふこと勿(なか)れ」と並ぶ厭戦(えんせん)詩として知られる。
おふくろ
田中千禾夫の処女戯曲。昭和8年(1933)「劇作」誌に発表。1幕。同年、築地座にて初演。昭和30年(1955)久松静児監督により映画化。
オベロン【Oberon】
ヨーロッパ中世以来の伝説で、妖精の王。仙女ティタニアの夫。シェークスピア・ウィーラントなどの作品に登場する。
天王星の第4衛星。1787年にF=W=ハーシェルが発見。名はシェークスピアの「真...
おぼ‐ろか
[形動][文][ナリ]はっきりしないさま。ぼんやりとしているさま。「総てが如何にも又、間のろく—な色を帯んで聞える」〈左千夫・告げびと〉
おまえ‐さん【御前さん】
[代]二人称の人代名詞。 1 庶民層で、親しい間柄の人を呼ぶ語。また、特に妻が夫を呼ぶときの語。 2 「お前様」のややくだけた言い方。近世、かなり高い敬意を表す語として用いられた。「—、是をお浴...
御前(おまえ)百(ひゃく)までわしゃ九十九(くじゅうく)まで
《「お前」は夫を、「わし」は妻をさす》夫婦が共に元気で長生きできるようにとの願いを女性の立場から言ったもの。「共に白髪(しらが)の生えるまで」と続く。
おみなめし【女郎花】
謡曲。四番目物。旅僧が山城の男山の麓に来かかると、小野頼風夫婦の霊が現れ、邪淫の悪鬼に責められていることを語る。