おく【奥】
1 入り口・表から中のほうへ深く入った所。「洞窟の—」「引き出しの—を探す」 2 ㋐家屋の、入り口から内へ深く入った所。家族が起居する部屋。また、奥座敷。「主人は—にいます」「客を—へ通す」...
おく‐い【奥意】
1 心の奥底。ほんとうの気持ち・考え。 2 奥義(おうぎ)。
おく‐いし【奥医師】
江戸幕府の職名。将軍や奥向きの人々の診療にあたった医者。奥医。
おくいり【奥入】
鎌倉時代の注釈書。1巻。藤原定家著。安貞元年(1227)以後の成立とされる。源氏物語の中の故事・出典・引き歌などを考証したもの。源氏物語奥入。定家卿釈。
おく‐いん【奥印】
官公署または個人が、作成した書類の記載事項の正しいことを証明するために、その終わりに押す印。
おくいん‐きん【奥印金】
江戸時代、札差(ふださし)が旗本などからの借金依頼にあたって、現金がないのを口実に他の金主に口をきき、借用証文に保証人として奥印を押し、周旋料を取って貸す金。
おく‐うら【奥裏】
1 「胴裏(どううら)」に同じ。 2 物事や場所などの、隠れている奥の部分。
おく‐えし【奥絵師】
江戸幕府の御用絵師のうち、最も格式の高い職位。狩野(かのう)派の鍛冶橋・木挽(こびき)町・中橋・浜町の四家。世襲された。
おく‐えり【奥襟】
和服の背中側のえり。柔道着についてもいう。
おく‐か【奥処】
《「おくが」とも》 1 奥深い所。果て。「常知らぬ国の—を」〈万・八八六〉 2 時間的にへだたった所。将来。「家にてもたゆたふ命波の上に思ひし居れば—知らずも」〈万・三八九六〉