もえぎ‐におい【萌葱匂】
1 鎧(よろい)の威(おどし)の一。上から下へしだいに萌葱色を薄くしたもの。もえぎにおいおどし。 2 女房の装束または懐紙の襲(かさね)の色目の名。下から上へしだいに萌葱色を薄くしたもの。
も‐こそ
[連語]《係助詞「も」+係助詞「こそ」》 1 「も」を強調する意を表す。…だって。…でさえ。…でも。「げにあさましう、月日—あれ」〈源・澪標〉 2 好ましくない結果を予想して、気がかりに思う気持...
もじ‐ことば【文字言葉/文字詞】
女房詞のうち、ある語の頭の一音ないし二音に「もじ」という語を付けたもの。「かもじ(=髪)」「そもじ(=そなた)」「はもじ(=はずかし)」「ゆもじ(=湯巻)」など。
もの
[接助]口語では活用語の終止形、文語では活用語の連体形に付く。順接の確定条件を表す。…(だ)から。…ので。「ゆくゆくは社長となる人です—、しっかりしているわ」「彼は努力家だ—、きっと成功する」...
物(もの)参(まい)・る
1 食事を差し上げる。「女房八人—・る」〈栄花・初花〉 2 《「まいる」は「食う」の尊敬語》食事を召し上がる。「大将のおとどまかで、—・りなどするほどに」〈宇津保・内侍督〉
もめ【揉め】
1 もめること。いさかい。「まだ一(ひと)—ありそうだ」「一時の壓服(むりおしつけ)は、後来(のち)の—のもと」〈紅葉・二人女房〉 2 人におごること。また、その費用。「野崎参りの入用はおれが—...
もや‐もや
[副](スル) 1 煙や湯気などが立ちこめるさま。「湯気で—(と)している浴室」 2 実体や原因などがはっきりしないさま。「—(と)した記憶」 3 心にわだかまりがあって、さっぱりしないさま。...
もよおし【催し】
1 人を集めて興行・会合などをすること。また、その興行・会合など。催し物。「歓迎の—を開く」 2 人をうながすこと。催促。「殿の御心とおぼし立ちたるか。御—か」〈宇津保・蔵開下〉 3 物事を誘い...
やえ‐ざくら【八重桜】
1 八重咲きのサトザクラ。ヤマザクラから変化したもので、桜の中では遅く開花し、花色は白・紅・緑黄など。ぼたんざくら。《季 春》「奈良七重七堂伽藍—/芭蕉」 2 女房装束で、五衣(いつつぎぬ)に桜...
やけ‐はら【焼け原】
1 「焼け野1」に同じ。「天辺(てっぺん)が—のごとく円く赤兀(は)げに兀げて」〈紅葉・二人女房〉 2 「焼け野原1」に同じ。