イソホものがたり【伊曽保物語】
《原題Esopo no Fabulas》「イソップ物語」をポルトガル語から室町末期の口語に訳し、ローマ字で表記、刊行した本。70話。宣教師ハビアン訳。文禄2年(1593)、天草で出版。天草本伊...
いち‐ぎ【一議】
1 一度議論したり相談したりすること。一つの議論や意見。 2 別の意見。異論や異議。「伯爵は—もなく、衆(しゅう)皆これに同ずるを」〈鏡花・外科室〉
いちごひとふり【一期一振】
鎌倉時代の刀工、粟田口吉光の作による日本刀(太刀)。享保名物帳所載。短刀の名手として知られた吉光の銘がある希少な太刀として知られる。豊臣秀吉や徳川家康などが所有し、現在は皇室御物として宮内庁が管理。
いちじ‐ごめん【一字御免】
家臣が主君から諱(いみな)の一字を賜って、自分の名に用いること。室町・戦国時代に盛行した。一字拝領。
いち‐じる・し【著し】
[形ク]《「いち」は、勢いのはげしい意の接頭語、「しるし」は、はっきりしている意。室町時代ごろまでは「いちしるし」》「いちじるしい」に同じ。「—・き山口ならばここながら神の気色をみせよ」〈かげ...
い‐ちょう【帷帳】
1 室内に垂れ下げて隔てとする布。とばり。垂れ絹。 2 幕をめぐらして作戦計画を立てる所。本営。本陣。帷幄(いあく)。
いっき‐とうせん【一騎当千】
《古くは「いっきとうぜん」》一人で多勢の敵に対抗できるほど強いこと。勇士の形容。一人(いちにん)当千。「—の兵(つわもの)」 [補説]室町時代には、「一人当千(とうぜん)」と並べ用いられたが、後...
いっきゅう【一休】
水上勉の小説。室町時代の臨済宗僧侶、一休宗純についての評伝。昭和50年(1975)刊行。同年、第11回谷崎潤一郎賞受賞。
いっこう‐いっき【一向一揆】
室町・戦国時代に近畿・北陸・東海地方に起こった一向宗(浄土真宗)門徒の一揆。僧侶、門徒の農民を中心に、名主・地侍が連合して、守護大名・荘園領主と戦った。加賀一揆のように一国を支配したものもあった...
いっ‐こん【一献】
1 1杯の酒。また、酒を酌んで飲むこと。「—傾ける」 2 酒の振る舞い。酒盛り。「或夜—の有りけるに」〈太平記・五〉 3 一度目の酒肴(しゅこう)。「—にうちあはび、二献にえび、三献にかいもちひ...