いず‐こ【何処】
[代]《「いずく」の音変化で、平安時代以降の語》不定称の指示代名詞。どこ。「むかしの光いま—」〈晩翠・荒城の月〉
いずみさの【泉佐野】
大阪府南西部の市。平安時代から紀州街道の宿場町・港町として発展。綿織物業、特にタオルの生産が盛ん。人口10.1万(2010)。
いずみ‐どの【泉殿】
1 平安・鎌倉時代の寝殿造りで、泉のある邸宅。泉亭。 2 寝殿造りの南庭の泉水に突き出した、納涼・観月のための小建物。泉廊。泉の屋。《季 夏》
いずも‐ぐつわ【出雲轡】
くつわの一。鏡板(かがみいた)の部分を十字形に彫り透かしたもの。十文字轡。名は、平安末期、出雲守宗介の創案によるからとも、出雲国で作られたからともいう。
いせしゅう【伊勢集】
伊勢の家集。現存するものは伊勢の自撰ではなく、平安中期の成立とみられる。冒頭に物語風の記述があり、その部分を「伊勢日記」ともいう。
いせものがたり【伊勢物語】
平安時代の歌物語。作者・成立年未詳。多く「むかし、男(ありけり)」の冒頭句をもつ125段から成り、在原業平(ありわらのなりひら)と思われる男の生涯を恋愛を中心として描く。在五が物語。在中将。在五...
い‐そん【異損】
平安時代、作物の病虫害などのために、田地の収穫が例年より10分の3以上減少することをいった語。→例損(れいそん)
いたずき【労き/病】
《平安時代は「いたつき」とも》 1 ほねおり。苦労。「—もなく、人の家刀自(いへとうじ)にぞなりにける」〈平中・一八〉 2 病気。「身に—の入るも知らずて」〈古今・仮名序〉
いたず・く【労く】
[動カ四]《平安時代は「いたつく」とも》 1 あれこれと心をくだく。努める。「とかうものすることなど、—・く人多くてみなし果てつ」〈かげろふ・上〉 2 世話をする。いたわる。「かくてねむごろに—...
いただき‐もちい【戴き餅】
平安時代、幼児の幸福を願って行う公家の儀式。また、そのとき用いる餅。年初の吉日などに、子供の頭に餅を三度触れさせて、前途を祝った。「正月一日、坎日(かんにち)なりければ若宮の御—のこと停(と)ま...