ぼん‐のう【煩悩】
《(梵)kleśaの訳。苦悩・心痛の意》仏語。身心を悩まし苦しめ、煩わせ、けがす精神作用。貪(とん)・瞋(しん)・痴(ち)は根元的な煩悩として三毒という。染。結。垢(く)。「—にさいなまれる」「...
煩悩(ぼんのう)あれば菩提(ぼだい)あり
迷いがあるからこそ悟りを開くこともある。
ぼんのう‐さぎ【煩悩鷺】
ヨシゴイの別名。
ぼんのう‐じょく【煩悩濁】
仏語。五濁の一。煩悩によって悪がはびこること。
煩悩(ぼんのう)即(そく)菩提(ぼだい)
仏語。煩悩にとらわれている姿も、その本体は真実不変の真如(しんにょ)すなわち菩提(悟り)であって、煩悩と菩提は別のものではないということ。
煩悩(ぼんのう)の犬(いぬ)は追(お)えども去(さ)らず
煩悩は人につきまとって、飼い犬がまといつくように離れない。
ぼんのう‐ま【煩悩魔】
仏語。四魔の一。煩悩は心身を惑わし悟りの妨げとなるので、魔にたとえていう。
むねつのう‐ち【無熱悩池】
阿耨達池(あのくだっち)の異称。
もてなやみ‐ぐさ【もて悩み種】
もてあますもの。悩みのたね。「人の—になりて」〈源・桐壺〉
もて‐なや・む【もて悩む】
[動マ四]取り扱いに困る。もてあます。「身のありさま、かたくなしきひが事まじりて、末の世の人に—・まれむ」〈源・幻〉