かざししょう【挿頭抄】
江戸中期の語学書。3巻。富士谷成章(ふじたになりあきら)著。明和4年(1767)成立。文首・語頭にあって付属的に下へ係っていく、連用・連体修飾語、代名詞・感動詞・接続詞、接頭語などを挿頭(かざし...
かれのしょう【枯野抄】
芥川竜之介の短編小説。大正7年(1918)10月、雑誌「新小説」に発表。松尾芭蕉の臨終に集った弟子たちの心中を描く。
かんじんほんぞんしょう【観心本尊抄】
鎌倉時代の仏教書。1巻。日蓮著。文永10年(1273)成立。観心と本尊は妙法蓮華経として具現されているとし、口に南無妙法蓮華経と唱えることで仏果の成就を得ると説く。日蓮五大部の一。如来滅後五五百...
きごしょう【綺語抄】
平安後期の歌学書。3巻。藤原仲実著。嘉承2年(1107)から永久4年(1116)ごろの間に成立。難解な歌の詞や単語を天象から植物までの17部門に分類し、万葉集・古今集などから例歌を引用して注釈を...
きょうくんしょう【教訓抄】
鎌倉時代の雅楽書。10巻。狛近真(こまちかざね)著。天福元年(1233)成立。楽曲の口伝・由来や楽器の奏法を記す。「体源抄」「楽家録」と合わせて三大楽書とよばれる。
きょらいしょう【去来抄】
江戸中期の俳論書。3冊(版本)。向井去来著。元禄15年(1702)ごろから宝永元年(1704)にかけて成立。安永4年(1775)刊。芭蕉および門人の俳論を集成したもの。さび・しおり・不易流行など...
きんぴしょう【禁秘抄】
鎌倉時代の有職故実(ゆうそくこじつ)書。3巻。順徳天皇著。承久3年(1221)ごろ成立。宮中の行事・故実・制度などを漢文で解説したもの。禁中抄。建暦御記。順徳院御抄。
きんらいはいかいふうていしょう【近来俳諧風体抄】
江戸前期の俳論書。3冊。岡西惟中(おかにしいちゅう)著。延宝7年(1679)刊。俳諧の一般的理論と作法の実際とを、談林派の立場から論じたもの。
きんらいふうていしょう【近来風体抄】
南北朝時代の歌論書。1巻。二条良基著。元中4年(1387)成立。頓阿・慶運・兼好ら同時代歌人についての短評、本歌取り・歌題・制詞などの論を収める。
ぐかんしょう【愚管抄】
鎌倉初期の史論書。7巻。慈円著。承久2年(1220)ごろ成立。神武天皇から順徳天皇までの歴史を、末法思想と道理の理念とに基づいて述べたもの。