指(ゆび)を切(き)・る
遊女などが、客への心中立てのために小指を切断する。「—・りて男に報ずるは、傾城の心中の奥儀とす」〈色道大鏡・六〉
指(ゆび)を唇(くちびる)に当(あ)・てる
人差し指を唇に縦に当てる。話をするな、静かにしろ、の意を示すしぐさ。
指(ゆび)を屈(くっ)・する
「指を折る」に同じ。
指(ゆび)をくわ・える
1 うらやましがりながら、手を出せずにいる。「仲間の成功を—・えて見ている」 2 きまり悪そうにする。恥ずかしそうにする。「—・へて這(は)ひ出づる」〈浄・寿の門松〉
指(ゆび)を差(さ)・す
1 指でそれと指し示す。指示する。 2 ひそかにそしりあざける。後ろ指を差す。「世間に—・される」 3 指で触れる。手を出す。「他人には—・させるもいやだ」〈人・辰巳園・三〉
指(ゆび)を染(そ)・める
《「春秋左伝」宣公四年から》食物を指先につけてなめる。転じて、物事に手をつける。やりはじめる。「俳句に—・める」
指(ゆび)を詰(つ)・める
やくざなどが、わびや引責のために、手の指を切断する。