いのちのしょや【いのちの初夜】
北条民雄の短編小説。自身のハンセン病療養施設への入所体験を描いた私小説。原題は「最初の一夜」で、昭和11年(1936)川端康成により改題され、「文学界」誌に発表。第2回文学界賞を受賞した。
いぶん‐かい【以文会】
京都大学文学部卒業生の同窓会。
今(いま)は昔(むかし)
今から見れば昔のこと。今では昔のこと。説話や物語文学の書き出しに用いられる慣用句。「—、竹取の翁といふもの有りけり」〈竹取〉
いわなみしょうねんぶんこ【岩波少年文庫】
岩波書店が出版する小中学生向け文学叢書(そうしょ)。昭和25年(1950)創刊。海外や国内文学の名作を翻訳・紹介しており、「あしながおじさん」「クリスマスキャロル」「星の王子さま」「冒険者たち」...
いんしょう‐しゅぎ【印象主義】
《(フランス)impressionnisme》19世紀後半から20世紀初頭にかけて、フランス絵画に始まり、ヨーロッパに広まった芸術思潮。彫刻・音楽・文学にも及ぶ。自然や事物から受ける感動を忠実に...
いんじゃ‐ぶんがく【隠者文学】
中世における隠者や僧侶による和歌・日記・随筆などの自照的な文学。西行・鴨長明・兼好らが代表的作家。中古の能因、近世の芭蕉などを含めていうこともある。
イーゴリぐんき【イーゴリ軍記】
《原題、(ロシア)Slovo o polku Igoreve》ロシアの叙事詩。作者未詳。12世紀末成立。イーゴリ公率いるロシア同盟軍の遊牧民討伐の史実を骨子とし、ロシア統一を訴えたロシア中世文学...
ウォルフライエ‐せい【ウォルフライエ星】
《Wolf-Rayet star》スペクトルが幅広い輝線をもつことで特徴づけられる星。肉眼で見える星の中では最高温のもので、100個程度発見されている。1867年にフランスの天文学者J=R=ウォ...
うがち【穿ち】
1 穴をあけること。 2 ㋐表に現れない事実・世態・人情の機微を巧みにとらえること。 ㋑黄表紙・洒落本などにみられる、江戸文学の理念を示す語。人情の機微や特殊な事実を指摘し、特に遊里生活の手引き...
うさぎのめ【兎の眼】
灰谷健次郎による児童文学作品。昭和49年(1974)刊行。挿絵は長谷川知子。小学1年生のクラス担任となった、新卒の若い女性教師の成長を描く。NHKの番組、少年ドラマシリーズでドラマ化されたほか、...