いえ【家】
島崎藤村の小説。明治43〜44年(1910〜1911)発表。作者自身をモデルに、主人公三吉の生家小泉家と姉の婚家橋本家の、二つの旧家の退廃と没落の歴史を描く。日本自然主義文学の代表作。
いえなきこ【家なき子】
《原題、(フランス)Sans famille》マロの児童文学作品。1878年刊。孤児の少年レミが、旅芸人の老人に引き取られ、さまざまな旅と人との出会いを通じて成長していく過程を描く。
いかりのこ【怒りの子】
高橋たか子の長編小説。昭和60年(1985)刊。第37回読売文学賞受賞。
いかりをこめてふりかえれ【怒りをこめてふり返れ】
《原題Look Back in Anger》オズボーンの戯曲。3幕。1956年、ロンドンにて初演。大学を卒業した後に駄菓子屋を営む主人公の、社会に対する激しい不満を描き、1950年代の英国文学に...
いきょうのうた【異郷の歌】
岡松和夫の小説。昭和60年(1985)刊。翌昭和61年(1986)刊、第5回新田次郎文学賞を受賞。
イギリスのきりのなかへ【イギリスの霧の中へ】
小説家・アメリカ文学者の三浦清宏によるエッセー。副題「心霊体験紀行」。昭和58年(1983)刊行。著者がサバティカルでイギリスに滞在し、心霊研究の現況調査を行った際の体験談。
イギリスぶんがくし【イギリス文学史】
斎藤勇の著作。「思潮を中心とせる英文学史」の書名で昭和2年(1927)に刊行されたのち、改定・増補と改題を重ね、現書名となった。
イグノーベル‐しょう【イグノーベル賞】
《Ig Nobel Prize》ノーベル賞のパロディーとして、米国で1991年に創設された賞。毎年、生物学、化学、数学、文学、平和などの分野において、「人々を笑わせ、考えさせる研究」に対して授与...
いざよいばし【十六夜橋】
石牟礼道子の小説。不知火(しらぬい)の海辺に住む男とそれを取り巻く3代の女達を描く。平成4年(1992)刊行。平成5年(1993)、第3回紫式部文学賞受賞。
いしき‐の‐ながれ【意識の流れ】
《stream of consciousness》米国の心理学者W=ジェームズの用語で、とどまることなく絶えず流動していく人間の意識の動きのこと。文学上では、人間心理を解明する新しい鍵として、2...