しゅんちゅう【春昼】
泉鏡花の小説。明治39年(1906)11月、雑誌「新小説」に発表。翌12月には続編にあたる「春昼後刻」を同誌に発表している。鏡花自身も療養のためたびたび訪れた逗子を舞台とする幻想的な作品。
しゅん‐ちゅう【春昼】
春の、のんびりとしたひるま。《季 春》「—や廊下に暗き大鏡/虚子」 [補説]作品名別項。→春昼
しゅん‐ちょう【春鳥】
ウグイスの別名。
しゅんちょうしゅう【春鳥集】
蒲原有明(かんばらありあけ)の第3詩集。明治38年(1905)刊。日本近代詩に象徴詩の新風を吹き込んだ。
しゅん‐でい【春泥】
春の、雪解けや霜解けなどによってできたぬかるみ。《季 春》「—を人罵りてゆく門辺/虚子」 [補説]書名別項。→春泥
しゅんでい【春泥】
久保田万太郎の小説。昭和3年(1928)1月から4月にかけて大阪朝日新聞に連載。
しゅんでいくしゅう【春泥句集】
黒柳召波の俳諧集。召波の没後、遺稿を子の維駒(これこま)がまとめたもの。安永6年(1777)、蕪村による序が書かれた。
しゅんでいにしょう【春泥尼抄】
今東光の小説。昭和32年(1957)から昭和33年(1958)まで、雑誌「週刊サンケイ」に連載。河内の貧農家庭に生まれた尼僧春泥の奔放な半生を描いた。昭和33年(1958)、阿部豊監督により映画化。
しゅんでいらく【春庭楽】
雅楽。唐楽。双調で新楽の中曲。舞は蛮絵装束の四人舞。立太子の式、春の節会に舞った。舞楽で春庭楽を2回繰り返して舞うときは、春庭花(しゅんでいか)という。
しゅん‐とう【春灯】
春の夜のともしび。《季 春》「—や衣桁に明日の晴の帯/風生」 [補説]書名別項。→春灯