うち‐と・ける【打(ち)解ける】
[動カ下一][文]うちと・く[カ下二] 1 警戒心がなくなり、隔てなく親しむ。気を許す。「初対面の相手と—・ける」 2 気楽にくつろぐ。「家庭的な—・けた集まり」 3 油断する。「誰とか知らむと...
うち‐なびく【打ち靡く】
[枕]茂った春の草木がなびく意から、「草」「春」にかかる。「—草香(くさか)の山を夕暮れに」〈万・一四二八〉
うち‐はし【打ち橋】
1 川の両岸に板や丸木を渡しただけの、簡単な橋。「上つ瀬に石橋渡し下つ瀬に—渡す」〈万・一九六〉 2 殿舎と殿舎との間に渡して、取り外しのできるようにした板の橋。「—、渡殿のここかしこの道に」〈...
うちゅうのみなしご【宇宙のみなしご】
森絵都の小説。不登校の中学生陽子と弟のリンを中心に、思春期の子供の心の揺れを描く。平成6年(1994)刊行。第33回野間児童文芸新人賞、第42回産経児童出版文化賞(ニッポン放送賞)を受賞。
うっ‐とう【鬱陶】
心がふさいで晴れないこと。「聊(いささ)か君の—を慰め、且つ共に心よく談笑しようと思って」〈露伴・露団々〉 「精神—たるの時に当ては」〈織田訳・花柳春話〉
うっとり
[副](スル) 1 美しいものなどに心を奪われて、ぼうっとしているさま。また、気抜けしたさま。「音楽に—と聞きほれる」「—(と)したまなざし」「好い加減に頭が疲れて、皆—した心持になって黙って了...
うつ・し【現し/顕し】
[形シク]《「うつつ」と同語源》 1 現実にこの世に生きている。「葦原の中つ国にあらゆる—・しき青人草」〈記・上〉 2 正気である。気が確かである。「春の日のうら悲しきにおくれゐて君に恋ひつつ—...
うつし‐どの【移し殿/遷し殿】
1 神社の社殿改築のときなどに、臨時に神体を安置しておく仮の社殿。仮殿(かりどの)。 2 春日神社の社殿の一。神木を移し安置する社殿。
うつ‐じょう【鬱情】
晴れ晴れしない、うっとうしい気持ち。「それぞれの悩ましい青春の—の発散を志したのであろう」〈佐藤春夫・晶子曼陀羅〉
うつ‐ゆう【鬱憂】
[名](スル)心がふさいで晴れ晴れとしないこと。憂鬱。「功名の為に—せば此(か)くの如く、終に発狂するに」〈織田訳・花柳春話〉