なら‐にんぎょう【奈良人形】
奈良名産の木彫りの彩色人形。小形の一刀彫りで、根付け・置物とする。刀痕(とうこん)を残して仕上げるのが特徴。鹿などのほか、能楽の人形・舞楽人形も多い。江戸末期に森川杜園(もりかわとえん)がすぐれ...
なん‐えんどう【南円堂】
奈良市の興福寺にある堂の一。江戸時代の再建で北円堂と同じ八角円堂。本尊の不空羂索観音(ふくうけんじゃくかんのん)座像は平安末期の康慶の作。西国三十三所第9番札所。
なん‐がく【南学】
土佐で興り発達した日本の朱子学の一派。室町末期の南村梅軒を祖とし、谷時中・小倉三省・野中兼山・山崎闇斎らが著名。現実社会における実践を重視した。海南学派。
なん‐ばん【南蛮】
1 古代中国人が、インドシナをはじめとする南海の諸民族を卑しんで呼んだ語。南夷。→西戎(せいじゅう) →東夷(とうい) →北狄(ほくてき) 2 日本で室町末期から江戸時代にかけて、ベトナム・タイ...
なんばん‐しゅう【南蛮宗】
室町末期から江戸初期にかけて、ポルトガル・スペインなどの宣教師により伝えられたキリスト教の称。天主教。キリシタン宗。→キリシタン
なんばん‐じ【南蛮寺】
室町末期から安土桃山時代にかけて建てられたキリスト教教会堂の総称。特に、外国人宣教師が織田信長の許しを得て、京都と安土に建てたものをいうこともある。
なんばん‐じん【南蛮人】
室町末期から江戸時代にかけて、日本に渡来したポルトガル人・スペイン人などの称。
なんばん‐せん【南蛮船】
室町末期から江戸時代にかけて、南洋方面から日本に来航した、スペイン・ポルトガルなどの外国船。紅毛船。
なんばん‐てつ【南蛮鉄】
室町末期から江戸初期に輸入された精錬鉄。刀や甲冑(かっちゅう)の材料として用いられた。
なんばん‐ぶんか【南蛮文化】
室町末期から江戸初期にかけて、ポルトガル・スペインなどの宣教師・貿易商により伝えられた西洋文化。医学・天文学や芸術のほか、鉄砲製造などの諸技術が伝えられ、また、キリシタン版が刊行された。