くち‐おき【口置き】
婦人の装束や経箱・硯(すずり)箱などの縁に金・銀などの縁飾りをすること。置き口。「筋遣(すぢや)り、—、袴の剛(こは)きにかねして」〈栄花・根合〉
くち‐がた・む【口固む】
[動マ下二] 1 口止めをする。「心よりほかに漏らすなと—・めさせ給ふ」〈源・夕顔〉 2 固く口約束をする。「拝むまじとのたまふに、ゆめゆめと—・めて林中に隠れぬ」〈十訓抄・一〉
くち‐がため【口固め】
[名](スル) 1 他言を禁止すること。口止め。 2 言葉による約束。口約束。
くち‐さかずき【口杯/口盃】
杯を交わさずに言葉だけで約束すること。「媒(なかうど)いらずの祝言、盃なしの—」〈浄・天神記〉
くち‐さき【口先】
1 口の先端。「—をとがらせる」 2 本心でないうわべだけの言葉。ただ口でだけ言っている言葉。また、ものの言い方。「—だけの約束」「—で人を言いくるめる」「—のうまい人」
くち‐やくそく【口約束】
[名](スル)証文などによらない、言葉のうえでの約束。口約(こうやく)。
くつ‐いし【沓石】
礎石の上、柱や縁の束柱(つかばしら)の下に据える石。根石(ねいし)。礎盤(そばん)。
くに‐びき【国引き】
《「くにひき」とも》国土を引き寄せること。「出雲国風土記」にみられる伝説による。八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)が「国来(くにこ)、国来」と言いながら、新羅(しらぎ)に綱をかけて出雲...
くにん‐ちょうじゃくにん【公人朝夕人】
1 室町幕府の政所(まんどころ)で、雑役に従事した下級職員。 2 江戸時代、将軍が束帯で外出のときに尿筒(しとづつ)を持って近侍した者。
くび‐かせ【首枷/頸枷】
1 罪人の首にはめてからだの自由を束縛する刑具。くびかし。 2 足手まといになって、自由を束縛するもの。きずな。くびっかせ。「子は三界の—」