いばら【茨/荊/棘】
1 バラ・カラタチなど、とげのある低木の総称。荊棘(けいきょく)。 2 人里近くに多いバラ科バラ属の低木の総称。ノイバラ・ヤマイバラ・ヤブイバラなど。《季 花=夏 実=秋》「—さくや根岸の里の貸...
おどろ【棘/荊棘】
[名・形動] 1 髪などの乱れているさま。「髪は—と乱れて」〈鴎外・舞姫〉 2 草木・いばらなどの乱れ茂っていること。また、その場所やそのさま。やぶ。「奥山の—が下もふみ分けて道ある世ぞと人に知...
おどろ‐の‐みち【棘の路】
1 雑草やいばらなどの生い茂った道。「うづもれし—を尋ねてぞふるきみゆきの跡もとひける」〈新後撰・神祇〉 2 《「棘路(きょくろ)」を訓読みにした語》公卿のこと。「位山—も程とほし花の外なる嶺の...
きょく【棘】
[音]キョク(漢) [訓]いばら とげ 1 とげのある木の総称。いばら。「枳棘(ききょく)・荊棘(けいきょく)」 2 とげ。「鰭棘(ききょく)」 [難読]荊棘(いばら)
きょくぎょ‐るい【棘魚類】
シルル紀に出現し、デボン紀・石炭紀に繁栄し、ペルム紀に絶滅した原始的な魚類。顎(あご)をもつ最初の脊椎動物とされる。名称は、胸びれや腹びれなどにある頑丈な棘(とげ)にちなむ。
きょく‐じょう【棘条】
魚のひれの、硬いすじ。
きょくひ‐どうぶつ【棘皮動物】
動物界の一門。体は五方向に放射相称で、石灰質の骨片か殻をもち、骨板上にさまざまの形のとげをもつ。運動器官として管足をもち、体内の水管系につながる。幼生は左右相称。すべて海産。ウニ・ナマコ・ヒトデ...
きょく‐ろ【棘路】
《昔、中国で9本の棘(いばら)の木を植えて公卿の座を示したところから》公卿の異称。「いにしへは槐門—の間に九族をなびかし」〈平家・一一〉
とげ【刺/棘】
1 体表にある、堅くて先のとがった突起物。植物では、表皮が変化したもの(バラ)や葉・茎・托葉・根が変化した葉針(サボテン)・茎針(サイカチ)・托葉針(カラタチ)・根針(シュロ)などがある。動物で...
とげ‐うお【棘魚】
トゲウオ目トゲウオ科の魚の総称。遡河(そか)型と陸封型がある。背部と腹びれ・しりびれに硬いとげをもつ。雄は産卵期に婚姻色を呈し、巣を作り、卵・幼魚を守る習性がある。北半球の温帯・冷帯に分布。日本...