かじ【梶/楮/構/榖】
1 カジノキの古名。〈和名抄〉 2 襲(かさね)の色目の名。表裏ともに萌葱(もえぎ)色で、初秋のころに用いる。
かじ‐の‐き【梶の木/楮の木/構の木/榖の木】
クワ科の落葉高木。葉は広卵形で、三つに裂けているものが多い。雌雄異株。5、6月ごろ、淡緑色の雄花が尾状に、雌花が球状につく。実は桑の実に似て、熟すと赤くなる。樹皮は和紙の原料。
かぞ【楮】
コウゾの別名。
こうぞ【楮】
《「紙麻(かみそ)」の音変化》クワ科の落葉低木。山野に自生する。葉は卵形で先がとがり、二〜五つに裂けるものもある。春、枝の下部の葉の付け根に雄花を、上部の葉の付け根に雌花をつける。実は赤く熟し、...
こうぞ‐がみ【楮紙】
コウゾの靭皮(じんぴ)の繊維を原料として漉(す)いた紙。最も代表的な和紙で、檀紙(だんし)・奉書・杉原紙など種類も多く、書物・障子・傘などさまざまに用いられる。榖紙(こくし)。
ちょ‐せんせい【褚先生/楮先生】
《漢の褚少孫が「史記」を補って「褚先生曰く」と書したことを受け、また「褚」を同音で紙の原料である「楮(コウゾ)」に替えて、韓愈が「毛穎伝」で紙を擬人化して呼んだところから》紙の異称。
ちょ‐ひ【楮皮】
コウゾの木の皮。
ちょ‐へい【楮幣】
紙幣。「負債を償うに充るの—を封送せられたるなり」〈織田訳・花柳春話〉