いなば‐の‐やま【因幡山/稲羽山/稲葉山】
鳥取市東部にある山。標高249メートル。いなばやま。[歌枕]「立ち別れ—の峰に生ふる松とし聞かば今帰り来む」〈古今・離別〉
いな‐びかり【稲光】
「稲妻1」に同じ。《季 秋》「くらがりの手足を照らす—/誓子」
いなび‐の【稲日野】
「印南野(いなみの)」に同じ。[歌枕]「—も行き過ぎかてに思へれば心恋しき加古(かこ)の島見ゆ」〈万・二五三〉
いな‐ぶね【稲舟】
刈り取った稲を運ぶ舟。《季 秋》「—や鎌を片手に漕いで行く/蝶夢」
いなぶね‐の【稲舟の】
軽小な稲舟の意から「軽(かろ)」、また同音の「いな」を引き出す序詞。「最上川のぼればくだる—いなにはあらずこの月ばかり」〈古今・東歌〉
いな‐ほ【稲穂】
1 《「いなぼ」とも》稲の穂。《季 秋》「草花と握り添へたる—かな/一茶」 2 紋所の名。稲の穂を図案化したもの。
いなみ‐ぼし【稲見星】
二十八宿の一、牛宿(ぎゅうしゅく)の和名。稲の見られるころの星の意か。→牛(ぎゅう)
いな‐むし【稲虫】
1 稲の害虫の総称。ウンカ・ヨコバイ・バッタなど。 2 ショウリョウバッタの別名。
いなむし‐おくり【稲虫送り】
「虫送り」に同じ。
いな‐むしろ【稲筵】
[名] 1 稲のわらで編んだむしろ。「秋の田のかりねの床の—月宿れどもしける露かな」〈新古今・秋上〉 2 稲が実って倒れ伏したようす。また、そのように乱れたもののたとえ。「夕露の玉しく小田の—...