おとぎぼうこ【御伽婢子】
仮名草子。13巻。浅井了意著。寛文6年(1666)刊。中国の「剪灯新話(せんとうしんわ)」中の「牡丹灯記」の翻案「牡丹灯籠(ぼたんどうろう)」など、怪異談68話をのせている。近世怪異小説の祖とい...
おぼろ‐おぼろ【朧朧】
[副]ぼうっとかすんでいるさま。ぼんやり。「過ぎ去ッた事は山媛(やまひめ)の霞に籠(こも)ッて—、とんと判らぬ事而已(のみ)」〈二葉亭・浮雲〉
お‐まし【御座】
《「まし」は尊敬の動詞「ます」の連用形から》 1 「御座所(おましどころ)」に同じ。「御車入れさせて、西の対に—などよそふ程」〈源・夕顔〉 2 敷物などを、その使用者を敬っていう語。「塗り籠めに...
お‐もの【御物】
1 (「御膳」とも書く) ㋐天皇や貴人の食物、また食事。「(中宮ノ)—の折は必ず向かひさぶらふに」〈枕・九〉 ㋑食べる人を敬って、その食物をいう語。「—も断ちて十日ばかり籠もりありしかど」〈読・...
おり‐かけ【折(り)掛け/折(り)懸け】
1 折り曲げて物に掛けること。 2 「折り掛け垣」の略。 3 「折り掛け灯籠(どうろう)」の略。 4 「折掛け旗」の略。
おりかけ‐どうろう【折(り)掛け灯籠】
細く削った竹2本を交差させて折り曲げ、その四端を方形の薄板の四隅に挿して、紙を張った盆灯籠。《季 秋》
おりびつ‐もの【折り櫃物】
折り櫃に入れたもの。「—、籠物(こもの)どもなど、殿の御かたより」〈紫式部日記〉
おりべ‐がた【織部形】
石灯籠(いしどうろう)の一種。茶人古田織部が愛好したといわれ、茶室の庭などに用いる。台座のないものなど形に特色がある。織部灯籠。
おろせ【下ろせ】
《上方の遊里語》 1 駕籠(かご)かき。「姿の入れ物、—が急げば」〈浮・一代男・六〉 2 「下ろせ駕籠」の略。
おろせ‐かご【下ろせ駕籠】
遊里通いの客を乗せる駕籠。江戸時代、上方の遊里で、駕籠かきが「重くばおろせ」と歌いながら担いだことによるという。