あかざ‐の‐あつもの【藜の羹】
アカザを実にした吸い物。粗末な食物のたとえ。「一鉢の設け、—、いくばくか人の費(つひえ)をなさん」〈徒然・五八〉
あく‐い【悪衣】
粗末な衣服。粗衣。あくえ。「—悪食(あくじき)」
あく‐じき【悪食】
[名](スル) 1 普通には食べない物を食べること。いかものぐい。あくしょく。 2 粗末な物を食べること。 3 仏教で、禁じられている獣肉を食べること。
あさ‐ぎ【浅木】
節の多い、粗末な材木。「東屋の—の柱我ながらいつふしなれて恋しかるらむ」〈千載・恋三〉
あさ‐ぎぬ【麻衣】
1 麻布で作った粗末な着物。「勝鹿(かつしか)の真間の手児名(てごな)が—に青衿(あをくび)着け」〈万・一八〇七〉 2 喪中に着る白い麻の衣服。あさごろも。あさのきぬ。「たへの穂の—着(け)れば...
あさ‐ぶすま【麻衾】
麻布で作った粗末な夜具。「寒くしあれば—引きかがふり」〈万・八九二〉
あさ‐ま【浅ま】
[形動ナリ] 1 浅いさま。奥深くなくむき出しのさま。「忍ぶ姿も現れて、—になりぬさりながら」〈謡・玉井〉 2 簡単で粗末なさま。「是程に—なる平城(ひらじゃう)に、主上、上皇を籠め進(まゐ)ら...
あ・し【悪し】
[形シク](「よし」に対して)物事のありさまがよくない。また、不快な感じをもつさま。 1 本性・本質・気分・状態などについていう。 ㋐快くない。「このもとの女—・しと思へるけしきもなくて」〈伊勢...
あし‐ぎぬ【絁】
《悪(あ)し絹の意》太い糸で織った粗末な絹布。太絹(ふとぎぬ)。→縑(かとり)「五色(いついろ)の—一連(ひとつら)なりき」〈常陸風土記〉
あし‐の‐まろや【葦の丸屋】
葦で葺(ふ)いた粗末な小屋。葦の屋。「夕されば門田の稲葉音づれて—に秋風ぞ吹く」〈金葉・秋〉