もえ‐い・ず【萌え出づ】
[動ダ下二] 1 草木が芽を出しはじめる。芽ぐむ。「石(いは)走る垂水の上のさわらびの—・づる春になりにけるかも」〈万・一四一八〉 2 心の中に生じる。きざす。「春くれば雪の下草下にのみ—・づる...
もえ‐ぎ【萌え木】
若葉の芽吹きはじめた木。「老いにけり庭の—の木暗きにそこはかとなき涙止まらで」〈為頼集〉
もえ‐ぎ【萌葱/萌黄】
《葱(ねぎ)の萌え出る色の意》 1 黄と青の中間色。もえぎいろ。もよぎ。 2 襲(かさね)の色目の名。表裏ともに1の色のもの。また、表は薄青、裏は縹(はなだ)色ともいう。 [補説]1で、類似した...
もえぎ‐いろ【萌葱色】
「萌葱1」に同じ。
もえぎ‐おどし【萌葱威】
鎧(よろい)の威の一。萌葱色の組糸で威したもの。もえぎいとおどし。
もえぎ‐におい【萌葱匂】
1 鎧(よろい)の威(おどし)の一。上から下へしだいに萌葱色を薄くしたもの。もえぎにおいおどし。 2 女房の装束または懐紙の襲(かさね)の色目の名。下から上へしだいに萌葱色を薄くしたもの。
もえ‐た・つ【萌え立つ】
[動タ五(四)]草木が盛んに芽ぶく。「嫁菜餅草の誰はばからず—・つなど」〈露伴・いさなとり〉
もえ‐だ・す【萌え出す】
[動サ五(四)]草木の芽が出はじめる。萌え出る。「若草が—・す」
もえ・でる【萌え出る】
[動ダ下一]草木が芽を出す。萌えだす。「ヤナギが—・でる」
も・える【萌える】
[動ア下一][文]も・ゆ[ヤ下二] 1 草木が芽を出す。芽ぐむ。「若草—・える野山」 2 俗に、ある物や人に対し、一方的で強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをもつ。→萌え