くす‐し【薬師】
《「くすりし」の音変化》医者。「—ふりはへて、屠蘇(とうそ)、白散(びゃくさん)、酒くはへてもてきたり」〈土佐〉
くすり‐し【薬師】
医者。くすし。「—は常のもあれど賓客(まらひと)の今の—貴かりけり」〈仏足石歌〉
やく‐し【薬師】
「薬師如来」の略。
やくし‐きょう【薬師経】
大乗経典。梵本は現存しないが漢訳に5種あったという。ふつう唐の玄奘(げんじょう)訳「薬師瑠璃光(るりこう)如来本願功徳経」1巻をさす。現世利益(げんせりやく)を説き、薬師仏の功徳を強調したもの。
やくし‐けか【薬師悔過】
薬師如来に罪障を懺悔(さんげ)する修法。
やくし‐こう【薬師講】
薬師如来を信仰し念誦(ねんじゅ)する法会。薬師経を講説、讃嘆(さんだん)する。
やくし‐さんぞん【薬師三尊】
薬師如来と、その脇侍(きょうじ)の日光菩薩・月光菩薩の総称。
やくし‐ざん【薬師算】
碁石を並べる遊びの一。何個かの碁石を中空の正方形に並べ、次に1辺のみ残し他を崩し、その崩した石を残した1辺に添え並ばせると何個か端数がでる。その端数から石の総数を言い当てる遊戯。当て方に12とい...
やくし‐じ【薬師寺】
奈良市にある法相(ほっそう)宗の大本山。南都七大寺の一。天武天皇が皇后の病気平癒を祈願し、天皇没後の文武天皇2年(698)藤原京に完成。平城遷都に伴い、現在の地に移転。たびたび火災などで諸堂を...
やくし‐そう【薬師草】
キク科の越年草。山地の日当たりのよい所に生え、高さ約60センチ。茎は堅く、切ると白い乳液が出る。葉は長楕円形で、形が薬師如来の光背を思わせ、基部は茎を抱く。夏から秋、黄色い頭状花を多数開く。