きぬ‐ぎぬ【衣衣/後朝】
1 衣を重ねて掛けて共寝をした男女が、翌朝別れるときそれぞれ身につける、その衣。「しののめのほがらほがらと明けゆけばおのが—なるぞ悲しき」〈古今・恋三〉 2 男女が共寝をして過ごした翌朝。また、...
きぬ‐くばり【衣配り】
年末に、正月の晴れ着用として、一門の人々や使用人などに衣服を与えた行事。《季 冬》「この二十一日に例年の—とて、一門中、下人ども、かれこれ集めて」〈浮・胸算用・四〉
きぬ‐ずれ【衣擦れ/衣摺れ】
歩くときなどに、着た着物の裾などがすれ合うこと。また、その音。
ころも【衣】
1 人のからだに覆いつけるものの総称。衣服。きもの。きぬ。 2 僧尼が袈裟(けさ)の下に着る衣服。法衣(ほうえ)。僧衣。「墨染めの—」 3 揚げ物や菓子などの外面をくるんだり、まぶしつけたりする...
衣(ころも)打(う)・つ
光沢を出したり、柔らかくしたりするために布を砧(きぬた)で打つ。「白妙の—・つ砧の音もかすかに」〈源・夕顔〉
衣(ころも)片敷(かたし)・く
着物の片袖を敷いて寝る。独り寝をする。「さむしろに—・き今宵もや我を待つらむ宇治の橋姫」〈古今・恋四〉
ころも‐がい【衣貝】
コロモガイ科の巻き貝。浅海の砂泥底にすむ。貝殻は紡錘形で、殻高約7センチ。殻表は茶褐色で、螺層(らそう)は階段状に角ばり、太い縦の肋(ろく)と螺肋(らろく)とが刻まれている。ふたはない。本州中部...
ころも‐がえ【衣替え/更衣】
[名](スル) 1 別の衣服に着替えること。特に夏冬の季節に応じて改めること。平安時代には、陰暦4月1日、10月1日に行われた。江戸幕府では、このほかに5月5日・9月9日などにも着替える定めがあ...
ころも‐がゆ【衣粥】
比叡山延暦寺で、陰暦11月24日の天台大師の忌日に作るかゆ。小豆や団子を入れる。霜月がゆ。知恵がゆ。
ころも‐がわ【衣川】
北上川の支流。岩手県奥州市を流れ、平泉町で北上川に注ぐ。[歌枕]