う‐い【雨衣】
雨にぬれないよう、身につけるもの。雨着(あまぎ)。「めいめい—をかぶり、雑嚢(ざつのう)を枕に横になった」〈大岡・野火〉
うえ‐の‐おんぞ【表御衣/上御衣】
貴人を敬ってその人の着用する表衣(うえのきぬ)をいう語。「—は黒きに、御単衣(おんひとへぎぬ)は紅の花やかなる間(あはひ)に」〈大鏡・道長上〉
うえ‐の‐きぬ【表衣/上衣】
束帯・布袴(ほうこ)・衣冠のときに用いる上着。位階によって色彩を異にするが、束帯には縫腋(ほうえき)の袍(ほう)(文官)と闕腋(けってき)の袍(武官)の区別がある。ほう。
うす‐ぎぬ【薄衣】
薄い着物。うすごろも。「かの脱ぎ滑(すべ)したると見ゆる—を取りて」〈源・空蝉〉
うすずみ‐ごろも【薄墨衣】
薄墨色に染めた衣服。多く喪服に用いる。「限りあれば—浅けれど涙ぞ袖を淵となしける」〈源・葵〉
うすぞめ‐ごろも【薄染め衣】
薄い色に染めた着物。「紅(くれなゐ)の—浅らかに相見し人に恋ふる頃かも」〈万・二九六六〉
うずら‐ごろも【鶉衣】
《ウズラの羽がまだらであるところから》継ぎはぎのしてある着物。ぼろな着物。うずらぎぬ。うずらのころも。「錦繍(きんしゅ)のかさね引きかへ、いつの間に—と綻(ほころ)びて」〈浄・五枚羽子板〉 [補...
うずらごろも【鶉衣】
江戸後期の俳文集。4編12冊。横井也有著。前編は天明7年(1787)刊、後編は翌天明8年(1788)刊。続・拾遺編は文政6年(1823)刊。也有の俳文をほとんど全部網羅しており、その軽妙自在な文...
うずら‐の‐ころも【鶉の衣】
「鶉衣(うずらごろも)」に同じ。
うちいで‐の‐きぬ【打ち出での衣】
「出衣(いだしぎぬ)2」に同じ。