濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を着(き)・せる
1 無実の罪を負わせる。「同僚に—・せる」 2 根拠のない浮き名を立てる。「おほかたは我が—・せずとも朽ちにし袖の名やは隠るる」〈源・夕霧〉
濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を◦着(き)る
1 無実の罪を負わされる。「仲間をかばって—◦着る」 2 根拠のない浮き名を立てられる。「名にし負はばあだにぞあるべきたはれ島浪の濡れ衣着るといふなる」〈伊勢・六一〉
ぬれ‐ごろも【濡れ衣】
1 「ぬれぎぬ1」に同じ。「のがるとも誰か着ざらむ—天(あめ)の下にし住まむ限りは」〈大和・四四〉 2 根も葉もないうわさ。ぬれぎぬ。「—は、なほ、え干させ給はじ」〈源・夕霧〉
ねずみ‐ごろも【鼠衣】
ねずみ色の法衣(ほうえ)。「小僧が破れた—に歯欠け下駄を穿いて」〈木下尚江・良人の自白〉
のう‐いしょう【能衣装】
⇒能装束(のうしょうぞく)
のう‐え【衲衣/納衣】
1 人が捨てたぼろを縫って作った袈裟(けさ)のこと。古くは、これを着ることを十二頭陀(ずだ)行の一つとしたが、中国に至って華美となり、日本では綾・錦・金襴などを用いた七条の袈裟をいう。衲袈裟(の...
なおし【直衣】
⇒のうし
のうし【直衣】
《直(ただ)の衣、平服の意》平安時代以後、天皇・摂家・大臣など、公卿の平常服。衣冠の袍(ほう)と同じ形で、烏帽子(えぼし)・指貫(さしぬき)とともに着用した。衣冠と違い、位階による色の規定がない...
のうし‐すがた【直衣姿】
直衣をつけた姿。「なまめかしきもの。細やかに清げなる君たちの—」〈枕・八九〉
のうし‐の‐くらい【直衣の位】
直衣を着て参内(さんだい)することができた位階のことで、三位以上をいう。