も【裳】
1 古代、腰から下にまとった衣服の総称。 2 律令制の男子の礼服で、表袴(うえのはかま)の上につけたもの。 3 平安時代以後の女房の装束で、表着(うわぎ)や袿(うちき)の上に、腰部から下の後方だ...
もえぎ‐におい【萌葱匂】
1 鎧(よろい)の威(おどし)の一。上から下へしだいに萌葱色を薄くしたもの。もえぎにおいおどし。 2 女房の装束または懐紙の襲(かさね)の色目の名。下から上へしだいに萌葱色を薄くしたもの。
もて‐つ・く【もて付く】
[動カ下二] 1 身に備える。「わが—・けたるをつつみなく言ひたるは」〈枕・一九五〉 2 気にかけてとりつくろう。装う。「装束、有様よりはじめて、目やすく—・けて」〈源・初音〉 3 欠けていると...
もの‐ぎ【物着】
1 衣服をつけること。 2 能で、1曲の途中に演者が舞台上で装束の一部をかえたり、冠・烏帽子(えぼし)などをつけたりすること。
やえ‐ざくら【八重桜】
1 八重咲きのサトザクラ。ヤマザクラから変化したもので、桜の中では遅く開花し、花色は白・紅・緑黄など。ぼたんざくら。《季 春》「奈良七重七堂伽藍—/芭蕉」 2 女房装束で、五衣(いつつぎぬ)に桜...
やつれ【窶れ】
1 病気や心労でやつれること。また、そのようす。「—が見える」「面(おも)—」 2 見栄えがしなくなること。「何ばかりの御身の—にかはあらむ」〈源・若菜下〉 3 人目につかないように、みすぼらし...
やぶさ‐め【流鏑馬】
騎射の一。綾藺笠(あやいがさ)をかぶり、弓懸(ゆがけ)・弓籠手(ゆごて)・行縢(むかばき)を着けた狩り装束の射手が馬を走らせながら鏑矢(かぶらや)で木製方形の三つの的を射るもの。平安後期から鎌倉...
やましな‐りゅう【山科流】
衣紋(えもん)の流派。室町時代から山科家がつかさどった装束の製作・着用法。天皇・皇太子の装束調進・衣紋は原則としてこの流儀で行われている。→高倉流
やまと‐ぐら【大和鞍/倭鞍】
騎乗用の馬具の一。唐鞍(からくら)の皆具(かいぐ)に対して、和様の鞍の皆具をいう。中心となる鞍橋(くらぼね)は、前輪と後輪(しずわ)の内側にそれぞれ切り込みを設けて居木(いぎ)先をはめこみ、鐙(...
やまぶき‐におい【山吹匂】
女房の装束、または懐紙などの襲(かさね)の色目の名。上を濃い山吹色に、しだいに下を薄い色にしたもの。女房の装束では、この下に青の単(ひとえ)を着る。