おおつき‐ふみひこ【大槻文彦】
[1847〜1928]国語学者。江戸の生まれ。号は復軒。磐渓の三男。辞典の編修、文法書の著述、国字問題への尽力など多くの業績がある。編著「言海」「大言海」「広日本文典」など。
げんかい【言海】
国語辞書。大槻文彦著。明治19年(1886)成立。同22〜24年刊。3万9千語を収め、発音・品詞・語源・語釈・出典を示し、語を五十音順に配列。最初の近代的国語辞書。→大言海
こうにほんぶんてん【広日本文典】
文法書。1冊。大槻文彦著。明治30年(1897)刊。文字編・単語編・文章編からなり、近代の国語文法の基礎となった。「言海」の巻頭の「語法指南」を改訂増補して単行本にしたもの。ほかに別記がある。
ごほうしなん【語法指南】
大槻文彦著「言海」の巻頭に載せられた文典。明治22年(1889)刊。のちに改訂増補されて「広日本文典」として刊行。
だいげんかい【大言海】
国語辞書。5冊。大槻文彦著。昭和7〜12年(1932〜37)刊。著者没後の出版で、「言海」を増補・改訂したもの。語源の記述が多い。約8万語収録。