あし‐わけ【葦分け】
[名・形動ナリ]舟が葦の生い茂ったところを押し分けて進むこと。また、物事をするのに障害があるさまにたとえていう。「過ぎぬる夜は—なることのありしなり。今夜は必ず待て」〈頼政集・詞書〉
汗(あせ)にな・る
1 働いたり動き回ったりして汗を流す。「日夜—・って動き回る」 2 汗の出るほど、恥ずかしさ、恐ろしさを感じる。「恐ろしき物語どもをして、おどされしかば、まめやかにみな—・りつつ」〈右京大夫集・詞書〉
あだあだ・し【徒徒し】
[形シク] 1 誠実でない。無責任だ。「人の、ふみを—・しく散らすと聞きて」〈風雅・恋三・詞書〉 2 浮気だ。好色がましい。「たはぶれに—・しき御心なし」〈栄花・さまざまの喜び〉 3 内容が空虚...
跡(あと)訪(と)・う
1 行方をたずねる。「浜千鳥のほかは—・ふものもなかりけり」〈平家・三〉 2 死後を弔う。「おのづからのこりて、—・ふ人もさすがあるらめど」〈右京大夫集・詞書〉
あどう‐がたり【あどう語り】
「あど語り」に同じ。「—の心をとりてかくなむ申すめる」〈後撰・雑四・詞書〉
あま‐そうぞく【雨装束】
雨を防ぐための身じたく。あましょうぞく。「迎への人、蓑笠(みのかさ)ありとて…—などして」〈檜垣嫗集・詞書〉
あらぬ‐よ【有らぬ世】
[連語]この世と全く違った世界。別世界。また、死後や過去の世界。「—の心ちして」〈右京大夫集・詞書〉
ありき‐ぞめ【歩き初め】
「あるきぞめ」に同じ。「同じ中将の、子を—につかはしたる手本の包み紙に」〈拾遺愚草・下・詞書〉
いい‐おき【言(い)置き】
1 言い置くこと。また、その言葉。「—をして旅行に出る」 2 死後に言い残しておくこと。遺言。「ことに心ざし深くて、人にも—などせられし」〈右京大夫集・詞書〉
いい‐かわ・す【言(い)交(わ)す】
[動サ五(四)] 1 互いに言う。言葉を掛け合う。「あいさつを—・す」 2 口約束をする。特に、結婚を約束する。「—・した仲」 3 歌・手紙などをやりとりする。「女友達の常に—・しけるを」〈後撰...