ますらお‐ぶり【益荒男振り/丈夫風】
男性的でおおらかな歌風。賀茂真淵(かものまぶち)らの歌人たちが和歌の理想と考え、万葉集の歌の中にこれが見いだされると説いたもの。古今集以後の「たおやめぶり」に対していう。
まんようこう【万葉考】
江戸後期の万葉集の注釈書。10冊。賀茂真淵(かものまぶち)著。明和5〜天保6年(1768〜1835)刊。総論で万葉集の時代区分・歌人などを論じ、巻1・2・11・12・13・14の6巻を万葉集の原...
まんようしゅうたまのおごと【万葉集玉の小琴】
江戸後期の万葉集の注釈書。2冊。本居宣長著。安永8年(1779)成立。天保9年(1838)刊。巻4までの歌を抄出して注釈を施す。賀茂真淵の「万葉考」を補説したもの。
まんよう‐ちょう【万葉調】
万葉集の歌の特色をなす調べ。一般的には、現実生活における素朴な感動、強い実感を率直に表現し、格調は雄健でおおらか。五七調を主とし、短歌では二句切れ・四句切れが多い。賀茂真淵(かものまぶち)は「ま...
みすず‐かる【水篶刈る】
[枕]篠竹が信濃(しなの)に多く産するところから、「信濃」にかかる。「—信濃ゆ甲斐ゆ遠長く」〈賀茂翁家集〉 [補説]賀茂真淵が「水薦苅(みこもかる)」を「水篶苅」の誤りとしたことによる語。→みこもかる