いのうえ‐てつじろう【井上哲次郎】
[1856〜1944]哲学者。福岡の生まれ。東大教授。ドイツ観念論哲学を紹介し、日本の観念論哲学を確立。また、外山正一(とやままさかず)・矢田部良吉と「新体詩抄」を刊行し、新体詩運動を興した。著...
おう‐がく【王学】
王陽明の説く学問。陽明学。
おう‐ようめい【王陽明】
[1472〜1528]中国、明代の思想家。余姚(よよう)(浙江省)の人。名は守仁。字(あざな)は伯安。陽明は号。諡(おくりな)は文成。宸濠(しんごう)の乱を平定した功により、新建伯に封ぜられた。...
おおしお‐へいはちろう【大塩平八郎】
[1793〜1837]江戸後期の陽明学者。阿波の人。大坂の生まれとも。名は後素。号は中斎。大坂町奉行所与力を辞職し、私塾洗心洞(せんしんどう)で子弟の教育にあたった。天保7年(1836)の飢饉(...
かすが‐せんあん【春日潜庵】
[1811〜1878]江戸末期から明治初期の陽明学者。京都の生まれ。名は襄。字(あざな)は子賛。公卿の久我(こが)家に仕え、尊王攘夷論を主張した。のち、奈良県知事。著「潜庵遺稿」など。
かとう‐は【河東派】
中国、明代初期、薛瑄(せつせん)を祖とする哲学の一派。陽明学に反対し、朱子学を祖述して居敬(きょけい)窮理(きゅうり)などを説いた。
くまざわ‐ばんざん【熊沢蕃山】
[1619〜1691]江戸前期の儒学者。山城の人。名は伯継。字(あざな)は了介(りょうかい)。別号、息游軒。中江藤樹に陽明学を学び、岡山藩主池田光政に仕えた。晩年、政治批判で幕府に疎まれ、幽囚中...
こ‐がく【古学】
1 江戸時代におこった儒学の一派。朱子学・陽明学などの解釈を批判し、「論語」「孟子」などの経書(けいしょ)の本文を直接に研究してその真意を解明しようとするもの。山鹿素行(やまがそこう)・伊藤仁斎...
こが‐せいり【古賀精里】
[1750〜1817]江戸後期の儒学者。肥前の人。名は樸(すなお)。字(あざな)は淳風。陽明学・朱子学を学び、藩校を経て昌平坂学問所教授となる。柴野栗山・尾藤二洲とともに、寛政の三助と称された。...
こぎ‐がく【古義学】
江戸時代、伊藤仁斎によって唱えられた儒学の一派。朱子学や陽明学の注釈に飽き足らず、直接「論語」や「孟子」の原典に当たって古義を明らかにし、仁を理想とする実践道義を説いた。仁斎学。堀川学。