かくし【隠し】
1 隠すこと。隠してあること。「—財産」 2 衣服に縫いつけた、物を入れる袋。ポケット。 3 外敵などからの守りとなるもの。また、守る人。「是を中区(うちつくに)の—となせ」〈成務紀〉
かくし‐あじ【隠し味】
料理の味を引き立てるために、少量の酒・塩・醤油などの調味料を加えること。また、その調味料。
かくし‐いしょう【隠し衣装】
1 表は質素に、裏はぜいたくに仕立てた衣装。江戸時代、天和3年(1683)の衣装法度が出てからの風(ふう)で、隠し紋・隠し裏などがある。 2 遊里に行くときなどに、よそに預けておいて途中で着替え...
かくし‐え【隠し絵】
絵の中に、よく注意して見なければわからないように工夫して、他の絵を描き込んであるもの。さがし絵。
かくし‐おとこ【隠し男】
女がひそかに関係している男。隠し夫(づま)。情夫。「男女の、忍びて物言ふ気色しけり。さればよ、—来にけり、と思ひて」〈宇治拾遺・二〉
かくし‐おんな【隠し女】
男がひそかに囲っている女。隠し妻。情婦。
かくし‐がね【隠し金】
隠し持っている金銭。「重き物を軽う見せたるは、—にきはまるところ」〈浮・胸算用・四〉
かくし‐きしょう【隠し起請】
《室町時代、犯人を探すときなどに、住民に起請文つきの無記名投票を行わせたところから》入れ札。投票。
かくし‐くぎ【隠し釘】
外から見えないように打った釘。忍び釘。
かくしけん【隠し剣】
藤沢周平による時代小説のシリーズ名。「隠し剣」と呼ばれる秘伝の剣術をめぐるさまざまなエピソードを描く。昭和51年(1976)から昭和55年(1980)にかけて、主として雑誌「オール読物」に連載さ...