目病(めや)み女(おんな)に風邪引(かぜひ)き男(おとこ)
目をわずらっている女と風邪を引いている男は色っぽく見えるものである。
物(もの)言(い)えば唇(くちびる)寒(さむ)し秋(あき)の風(かぜ)
《芭蕉の句から》人の短所を言ったあとは、後味が悪く、寂しい気持ちがする。転じて、何事につけても余計なことを言うと、災いを招くということ。
八重(やえ)の潮風(しおかぜ)
はるか遠方の海路を吹いてくる風。「しるべせよ跡なき浪に漕ぐ舟のゆくへも知らぬ—」〈新古今・恋一〉
やおや‐ぼうふう【八百屋防風】
ハマボウフウの別名。
や‐かぜ【矢風】
矢が飛んでいくときに起こす風。
役人風(やくにんかぜ)を吹(ふ)か・す
いかにも役人であるという態度でいばる。「横柄に—・す」
やしき‐ふう【屋敷風】
武家屋敷の風俗。町風に対し、やぼでもの堅い面がある。武家風。やかたふう。「今までの—はもう置いて」〈浄・合邦辻〉
柳(やなぎ)に風(かぜ)
柳が風になびくように、逆らわずに穏やかにあしらうこと。「—と受け流す」
やまおろし‐の‐かぜ【山颪の風】
「山颪1」に同じ。「君が見むその日までには—な吹きそとうち越えて」〈万・一七五一〉
やま‐かぜ【山風】
1 山に吹く風。山から吹いてくる風。 2 夜間、尾根から谷、谷から平野部へと吹き下ろす風。山の斜面が放射冷却し、重くなった大気が低い方へ流れ出すために起こる。