やました‐かぜ【山下風】
山のふもとを吹く風。山おろしの風。「白雪の降りしく時はみ吉野の—に花ぞ散りける」〈古今・賀〉
やまじ‐かぜ【やまじ風】
愛媛県東部に吹く局地風。石鎚山脈と剣山地の間を抜ける南寄りのフェーンで、春に多く、日本海側を低気圧が通過する際に発生する。元は「山風(やまじ)」と呼ばれていたが、気象用語としては「やまじ風」が用...
やませ‐かぜ【山背風】
1 「やませ」に同じ。《季 夏》 2 琵琶湖沿岸に吹く春夏の風。瀬田あらし。
やまたに‐かぜ【山谷風】
山の斜面に沿って吹く風。日中に谷底から山頂へ向かって吹き上がる谷風が、夜間になると山風となって谷底へ吹き下ろすもの。斜面風。
やまとこじふうぶつし【大和古寺風物誌】
亀井勝一郎による評論。昭和18年(1943)刊。左翼文学から退き、日本の古典作品や仏教思想に傾倒するようになった著者が、大和(やまと)路の古刹(こさつ)を訪ねた感慨を文明批評としてまとめたもの。
やまと‐ぶろ【大和風炉】
粗末な土製の風炉。一般に鉢形で、火鉢にも用いる。
ゆう‐かぜ【夕風】
夕方に吹く風。⇔朝風。
ゆう‐したかぜ【夕下風】
夕方、木陰や地面をはうように吹いてくる風。「夏山の—の涼しさに楢(なら)の木蔭のたたまうきかな」〈山家集・下〉
ゆう‐ふう【幽風】
能楽論で、幽玄な風趣。
ゆう‐ふう【雄風】
1 勢いよく吹く気持ちのよい風。「碧鬣の鬅鬠として—を衝くは」〈服部誠一・東京新繁昌記〉 2 力強く雄々しいようす。 3 風速毎秒10.8〜13.8メートルの、風力階級6の風。