あおい‐かずら【葵鬘】
賀茂(かも)の祭に参列する諸役人の冠・烏帽子(えぼし)に挿し、また牛車(ぎっしゃ)のすだれなどにも掛けた飾り。葵(フタバアオイ)の葉と桂(かつら)の枝を組み合わせたものを諸鬘(もろかずら)、葵だ...
あやめ‐かずら【菖蒲鬘】
中古、ショウブで作った、頭につける飾り。端午の節会(せちえ)に、邪気を払うものとして、男性は冠につけ、女性は髪にさした。しょうぶかずら。
あやめ‐の‐かずら【菖蒲の鬘】
⇒あやめかずら
かけ‐びんかずら【懸け鬢鬘】
鬢髪(びんぱつ)のついた男髷(おとこまげ)のかつらをかぶること。坊主頭の者が変装するときなどに用いる。
かずら【鬘】
1 上代、つる草や草木の枝・花などで作った髪飾り。「菖蒲草(あやめぐさ)花橘(はなたちばな)を玉に貫(ぬ)き—にせむと」〈万・四二三〉 2 髪の毛を補うために添える毛髪。添え髪。かもじ。「わが御...
かつら【鬘】
《古くは「かづら」。現代でも能楽関係では「かずら」という》頭髪のように作って頭にかぶったり付けたりするもの。俳優などが扮装(ふんそう)用に、また、一般に髪形を変えたり、はげを隠したりするのに用い...
き‐けまん【黄華鬘】
ケシ科の越年草。関東以西の低地に自生。高さ約40センチ。全体に粉白色を帯び、傷つけると悪臭がする。葉は羽状に細かく切れ込む。春、黄色い唇形の花を総状につける。《季 春》
け‐まん【華鬘/花鬘】
仏前を荘厳(しょうごん)するために仏殿の内陣や欄間などにかける仏具。金銅・牛革製の円形または楕円形のものに、唐草や蓮華(れんげ)を透かし彫りにして、下縁に総状の金物や鈴を垂らすもの。
ごじゅうにち‐かずら【五十日鬘】
《「ごじゅうにちかつら」とも》歌舞伎で、浪人・病人・盗賊などの役に用いる鬘。月代(さかやき)ののびたもので、百日鬘よりは短いもの。
しらが‐かつら【白髪鬘】
芝居に用いる白髪のかつら。