びん‐し【鬢糸】
鬢の毛が薄く、白くなること。
鬢糸(びんし)茶烟(さえん)の感(かん)
《杜牧「題禅院」から》若いころ遊びに夢中になった者が、年老いてから悠々自適し淡泊な生活を送る、その心境をいう。
びん‐しょ【便所/鬢所】
中世、将軍や貴族の邸宅で、髪を整えたり衣服をあらためたりした室。
びん‐そぎ【鬢除ぎ/鬢曽木/鬢枇/鬢削ぎ】
女子の成人のしるしとして鬢の先を切る儀式。近世は16歳の6月16日に行い、婚約した男性またはその父兄が切った。男子の元服にあたるもの。髪削(かみそ)ぎ。
びん‐だい【鬢台】
鬢道具をのせておく台。
びん‐だらい【鬢盥】
1 鬢を整える水を入れる小さなたらい。 2 江戸時代、髪結いが小道具一式を入れて持ち歩いた引き出しつきの手提げ箱。
びん‐つき【鬢付き】
鬢のようすや、かっこう。
びん‐つけ【鬢付け】
「鬢付け油」の略。
びんつけ‐あぶら【鬢付け油】
主に日本髪で、髪を固めたり乱れを防いだりするのに用いる固練りの油。木蝋(もくろう)・菜種油・香料などを練ってつくる。固油(かたあぶら)。
びん‐とろ【鬢とろ】
マグロの一種であるビンナガの腹肉。肉色は白い。刺身・すし種にする。