いち‐の‐つかさ【市司】
律令制で、都の市(いち)を監督した役所。平安京では、東西の市のそれぞれに置かれ、左京職・右京職に属した。
いち‐の‐ところ【一の所】
「一の人」に同じ。「—などに時めく人も、えやすくはあらねど」〈枕・一五七〉
いち‐の‐とり【一の酉】
11月の最初の酉の日。また、その日に開かれる鷲(おおとり)神社の祭礼。酉の市。初酉(はつとり)。《季 冬》「灯の渦をぬければ星夜—/白葉女」→酉の市 [補説]書名別項。→一の酉
いちのとり【一の酉】
武田麟太郎の短編小説。昭和10年(1935)12月「改造」誌に発表。
いち‐の‐とりい【一の鳥居】
神社の境内に入って、1番目の鳥居。
いち‐の‐どう【一の胴】
人体の胴の一部で、両腋(りょうわき)から少し下のところ。「試してみたい新刀(あらみ)はないか、—か二の胴か、望んでおけ」〈浄・反魂香〉
いち‐の‐ないし【一の内侍】
内侍司(ないしのつかさ)の女官の掌侍(ないしのじょう)の中で第一位のもの。勾当内侍(こうとうのないし)。
いち‐の‐ひと【一の人】
《朝廷の儀式で第一の席につくところから》摂政・関白、または太政大臣・左大臣の異称。一の所(ところ)。「—の御ありさまはさらなり」〈徒然・一〉
いち‐の‐ふで【一の筆】
一番目に記載されること。戦場で一番首を取ったことを記録する首帳(くびちょう)や奉加帳などに第一に書き記すこと。筆頭。第一。「不覚とも高名とも沙汰の限りとて、—にぞ付けられける」〈義経記・四〉
いち‐の‐まつ【一の松】
能舞台で、橋懸かりの前の白洲(しらす)に等間隔に植えられた3本の若松のうち、いちばん舞台寄りの松。要(かなめ)の松。