イオン【(ドイツ)Ion】
《ギリシャ語の移動する意から》電気を帯びた原子または原子団。正の電気を帯びたものを陽イオン、負の電気を帯びたものを陰イオンという。
イオン‐いんりょう【イオン飲料】
体液と同じ浸透圧になるように、カリウム・ナトリウムなどの電解質を加えた飲料水。
イオン‐えきたい【イオン液体】
およそセ氏100度以下で液体として存在する塩(えん)。水などの溶媒を含まず、イオンのみからなる液体。静電相互作用が強い塩化ナトリウム(食塩)などは通常、常温近くでは結晶となり固相を呈するが、有機...
イオンえきたい‐でんち【イオン液体電池】
蓄電池の一。イオン液体を電解液として用いる。従来のリチウムイオン電池の電解液では可燃性の有機溶媒が用いられたが、イオン液体は難燃性、難揮発性であるため、安全性が高い電池の製造が可能になる。
イオン‐エンジン【ion engine】
電気的なエネルギーを利用して推力を得るロケットエンジンの一。キセノンや水銀などをイオン化し、強い電場により加速して噴出することで推進する。推力そのものは小さいが長時間の加速に向くため、人工衛星の...
イオン‐おんど【イオン温度】
プラズマなどで、イオンのエネルギー分布に対応する温度。非平衡状態では電子温度と大きく異なる値をもつ。また、結晶においては、格子振動のエネルギーがイオン温度に相当する。
イオン‐か【イオン化】
電気的に中性の原子や分子が、電子を失うか得るかしてイオンになること。電離。
イオン‐か【イオン価】
イオンのもつ電気量を電気素量で割った値。イオンの価数。イオンの電荷数。
イオンか‐エネルギー【イオン化エネルギー】
原子または分子から、電子を取り去るのに要するエネルギー。一般に電子ボルト(eV)の単位で表される。取り去る電子が1個のときは第一イオン化エネルギー、2個目のときは第二イオン化エネルギーという。電...
イオンか‐けいこう【イオン化傾向】
金属が水溶液中で示す、陽イオンになろうとする傾向。カリウム・カルシウム・ナトリウムなどは傾向が大で、銅・銀・金などは傾向が小。 [補説]主な金属をイオン化傾向の大きい順に並べると次のようになる。...