おもい‐た・つ【思い断つ/思い絶つ】
[動タ五(四)]思い切る。断念する。「伝道はしばらく—・っていたきょうこのごろ」〈蘆花・思出の記〉
思(おも)い立(た)つ日(ひ)が吉日(きちにち)
⇒思い立ったが吉日
おもい‐たの・む【思ひ頼む】
[動マ四]頼みに思う。当てにする。「大舟の—・むに」〈万・九〇四〉
おもい‐た・ゆ【思ひ絶ゆ】
[動ヤ下二]思い切る。あきらめる。断念する。「旅なれば—・えてもありつれど」〈万・三六八六〉
おもい‐たゆ・む【思ひ弛む】
[動マ四]心が緩む。油断する。「今はさりともと—・みたりつるに」〈源・葵〉
おもい‐たわ・む【思ひ撓む】
[動マ四]心がくじける。「ますらをの心はなしにたわやめの—・みて」〈万・九三五〉
思(おも)い出(だ)したように
とだえていた物事が急に起こるようす。「昔の友人から—手紙が来た」
おもいだし‐わらい【思い出し笑い】
[名](スル)以前にあったことを思い出して、ひとりで笑うこと。
おもい‐だ・す【思い出す】
[動サ五(四)] 1 過去のこと、忘れていたことを心によみがえらせる。「青春時代を—・す」「急用を—・す」 2 思いはじめる。「彼のほうが正しいのではないかと—・してきた」
おもいだすひとびと【思ひ出す人々】
内田魯庵の文壇回顧録。大正14年(1925)刊。明治期の文壇の人間模様をいきいきと描く。「二葉亭の一生」など、全12編を収録。