きく‐の‐えん【菊の宴】
陰暦9月9日、重陽(ちょうよう)の節句の日に宮中で催された観菊の宴。菊の節会(せちえ)。重陽の宴。菊花の宴。菊水の宴。
きく‐の‐きせわた【菊の被せ綿】
陰暦9月9日、重陽(ちょうよう)の節句に行われた慣習。前夜、菊の花に霜よけの綿をかぶせ、その露と香りを移しとって、翌朝その綿でからだをなでると、長寿を得るといわれた。きせわた。きくわた。《季 秋》
きく‐の‐さかずき【菊の杯】
菊の宴で、杯に菊の花を浮かべて長寿を祝うこと。また、その酒杯。菊の酒。菊花の杯。
きく‐の‐さけ【菊の酒】
1 「菊酒(きくざけ)1」に同じ。《季 秋》「草の戸の用意をかしや—/太祇」 2 「菊酒2」に同じ。 3 酒の美称。「種は春ぞと—、花を受けたる袂(たもと)かな」〈謡・盛久〉
きく‐の‐しずく【菊の雫】
「菊の露」に同じ。「秋深き籬(まがき)の露も匂ふなり花より伝ふ—に」〈新千載・秋下〉
きく‐の‐したみず【菊の下水】
菊の根もとを流れている水。これを飲むと長生きするとされた。「山川の—いかなれば流れて人の老いを堰(せ)くらむ」〈新古今・賀〉
きく‐の‐せちえ【菊の節会】
⇒菊の宴(えん)
きく‐の‐せっく【菊の節句】
五節句の一。陰暦9月9日の節句。重陽(ちょうよう)の節句。《季 秋》
きく‐の‐たかはま【企救の高浜】
⇒企救(きく)の浜(はま)
きく‐の‐つゆ【菊の露】
菊の花にたまる露。これを飲めば長生きするといわれた。菊の雫(しずく)。《季 秋》