ただ‐なか【直中/只中】
1 まん中。「大海の—に浮かぶ島」 2 まっ最中。まっ盛り。「暴風雨の—に外出する」 3 その代表。随一のもの。「当世女の—、広い京にもまたあるべからず」〈浮・五人女・三〉
ただ‐なら◦ず
[連語] 1 普通でない。ただごとでない。「—◦ぬけはい」 2 (「…もただならず」の形で)それどころの程度ではない。「犬猿も—◦ぬ仲」 3 ひときわすぐれている。「霧いたう降りて—◦ぬ朝ぼらけ...
ただ‐に【唯に】
[副]単に。もっぱら。ただ。多く、下に打消しの語を伴う。「—勉学のみならずスポーツにもすぐれている」
徒(ただ)の鼠(ねずみ)ではない
尋常の者ではない。油断のならないやつである。
ただ‐のり【只乗り】
[名](スル)料金を払わないで乗り物に乗ること。無賃乗車。→薩摩守(さつまのかみ)
ただのり【忠度】
謡曲。二番目物。世阿弥作。須磨の浦で野宿した僧の夢に平忠度の霊が現れ、読み人知らずとなっている千載集の自作の歌に作者名をつけてほしいと頼み、一の谷の戦いでの最期のありさまを語る。
ただ‐はて【直泊て】
まっすぐ目的地へ行って泊まること。「大伴の三津(みつ)の浜辺に—にみ舟は泊(は)てむ」〈万・八九四〉
ただ‐ばたらき【只働き】
[名](スル) 1 報酬をもらわないで働くこと。「厚意で—する」 2 働いてもその効果のないこと。「努力が—に終わる」
ただ‐びと【徒人/直人/只人】
《古くは「ただひと」》 1 普通の人。常人。凡人。「げに—にはあらざりけりとおぼして」〈竹取〉 2 天皇や皇族に対して、臣下の人。「二条の后のまだ帝にも仕うまつり給はで、—にておはしましける時」...
た‐だま【手玉】
手くびに巻きつけた装飾用の玉。「足玉も—もゆらに織る服(はた)を」〈万・二〇六五〉