ぬ【野】
1 《上代東国方言》「の(野)」に同じ。「千葉の—の児手柏(このてかしは)の含(ほほ)まれどあやにかなしみ置きて高来ぬ」〈万・四三八七〉 2 「の」の甲類音を表す万葉仮名とされる「努」「怒」「弩...
ぶっそくせき‐の‐うた【仏足石の歌】
奈良の薬師寺にある仏足石歌碑に刻まれた21首の歌。仏足石にちなんで仏を賛美したもので、1字1音式の万葉仮名で表記。
ほんぞうわみょう【本草和名】
平安時代の本草書。2巻。深根輔仁(ふかねすけひと)著。延喜18年(918)ごろ成立。本草約1025種の漢名に、別名・出典・音注・産地をつけ、万葉仮名で和名を注記したもの。
ま‐がな【真仮名】
漢字を、国語音を書き表すためにそのままの字形で用いたもの。万葉仮名。
ま・く【任く/罷く】
[動カ下二]《支配者が命令して行動させる意》 1 官職に任じる。また、任命して派遣する。「まつろはぬ国を治めと皇子(みこ)ながら—・け給へば」〈万・一九九〉 2 命じて退去させる。「時に皇孫、...
まんにょう‐がな【万葉仮名】
《「まんにょう」は「まんよう」の連声(れんじょう)》⇒まんようがな(万葉仮名)
まんようしゅう【万葉集】
奈良時代の歌集。20巻。大伴家持(やかもち)が現存の形に近いものにまとめたとされる。成立年未詳。短歌・長歌・旋頭歌(せどうか)・仏足石歌・連歌の五体で、歌数4500余首。仁徳天皇の皇后磐姫(いわ...
よだん‐かつよう【四段活用】
動詞の活用形式の一。語形が五十音図のア・イ・ウ・エの四段の音で語形変化するもの。例えば「書く」の語形が「書か・書き・書く・書く・書け・書け」と変化する類。他に「咲く」「立つ」「住む」「散る」など...
りゃっ‐くん【略訓】
万葉仮名の用字法の一。漢字を、訓の一部を省略して表音的に用いるもの。「足」を「あ」、「市」を「い」として用いる類。
れきしてき‐かなづかい【歴史的仮名遣い】
語を仮名で表記する際の方式の一つ。典拠を過去の文献に求める仮名遣い。ふつう、主に平安中期以前の万葉仮名の文献に基準をおいた契沖の「和字正濫鈔」の方式によるものをいう。明治以降、「現代かなづかい(...