イーベイン【(ドイツ)Iwein】
ハルトマン=フォン=アウエによる長編叙事詩。1200年から1205年ごろの成立。アーサー王伝説に属する作品で、獅子(しし)の騎士ことイーベインを主人公とする。
ウェルテル【Werther】
ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」の主人公。
マスネー作曲のオペラ。全4幕。1892年初演。
に基づく。劇中の「手紙の歌」や「オシアンの歌」が有名。
ウェルテル‐こうか【ウェルテル効果】
マスメディアによる著名人などの自殺報道の影響で、自殺者が増える現象。名称は、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」に登場する主人公に由来する。
ウェークフィールドのぼくし【ウェークフィールドの牧師】
《原題The Vicar of Wakefield》ゴールドスミスの小説。1766年刊。主人公のプリムローズ牧師一家の経験する困難とそこからの回復を、ユーモアを交えて描く。
うえだ‐としこ【上田トシコ】
[1917〜2008]漫画家。東京の生まれ。本名、俊子。明るく元気な少女を主人公にした「フイチンさん」で、満州(現中国東北地方)ハルビンの風景を生き生きと描いて高い評価を得る。他に「あこバアチャ...
うきふね【浮舟】
源氏物語第51巻の巻名。また、その女主人公の名。宇治の八の宮の娘。薫(かおる)大将・匂宮(におうみや)の二人との愛に苦しみ、宇治川に入水するが、横川(よかわ)の僧都(そうず)に助けられて尼とな...
うきよものがたり【浮世物語】
江戸前期の仮名草子。5巻。浅井了意作。寛文5年(1665)ごろ刊。主人公浮世房の一代記を通して、当時の享楽的な社会風俗を描いている。
うしなわれたときをもとめて【失われた時を求めて】
《原題、(フランス)À la recherche du temps perdu》プルーストの長編小説。1913〜1927年刊。時間によって磨滅されない永遠なるものを無意志的記憶の中に見いだすに至...
うたあんどん【歌行灯】
泉鏡花の小説。明治43年(1910)発表。能楽宗家の養子喜多八を主人公に、芸術至上主義と神秘主義とが融合した境地を描く。
うたのわかれ【歌のわかれ】
中野重治の小説。著者の分身的存在である主人公、片口安吉の青春時代の内面の軌跡を描く。昭和14年(1939)「革新」誌に連載。単行本は昭和15年(1940)刊。