いや‐し・く【弥頻く】
[動カ四]ますます頻繁になる。「鳴く鶏は—・き鳴けど降る雪の千重(ちへ)に積めこそ我が立ちかてね」〈万・四二三四〉
いら‐たか【苛高/刺高】
《「いらだか」とも》 1 角だってごつごつしていること。「—の老木にそひて」〈泣菫・零余子〉 2 「苛高数珠」の略。「持ったる—、知盛の首にひらりと投げかくれば」〈浄・千本桜〉
いり‐しお【入(り)潮/入り汐】
1 引き潮。干潮。「霜枯れの横野の堤風さえて—遠く千鳥鳴くなり」〈続古今・冬〉 2 満ち潮。差し潮。満潮。「浦荒れて風よりのぼる—におろさぬ舟ぞ波に浮きぬる」〈玉葉集・雑二〉
いる‐さ【入るさ】
《「さ」は接尾語》月などのはいる時、または、はいる方角。いりがた。多くは歌枕「いるさの山」にかけて用いる。「夕月夜—の山の木隠れにほのかにも鳴くほととぎすかな」〈千載・夏〉
イル‐ド‐フランス【Île-de-France】
フランス中北部、パリを中心とした地方(レジオン)。パリを囲む近郊3県と外縁部4県からなる同国の政治・経済の中心で、パリ首都圏とほぼ重なる。面積は約1万2000平方キロメートルで、東京・埼玉・千葉...
いれ‐ばな【入れ花/入れ端】
1 入れたての茶。でばな。「由緒ある茶の—、まづ一服」〈浄・鬼一法眼〉 2 年の若い女性のたとえ。「青前垂(あをまへだれ)の—は女房盛りの器量よし」〈浄・千本桜〉 3 俳諧・狂歌などの指導料。ま...
いろざんげ【色ざんげ】
宇野千代による長編小説。昭和8年(1933)から昭和10年(1935)にかけて発表。当時同棲していた東郷青児をモデルとした作品。
いろはぐみ‐まちびけし【伊呂波組町火消し】
江戸時代、享保年間(1716〜1736)に町奉行大岡忠相(ただすけ)が江戸市中に設けた町火消し。いろは48文字から「へ・ら・ひ・京」を除き、代わりに「百・千・万・本」を加えて、それぞれの文字を名...
いわ【岩/巌/磐】
1 地殻を形づくっている堅い物質。 2 石の大きなもの。岩石。いわお。「一念—をも通す」 3 (「錘」「沈子」とも書く) ㋐漁網を沈めるためにつけるおもり。 ㋑船のいかり。「—下ろすかたこそなけ...
いわし【鰯/鰮】
1 ニシン科のマイワシ・ウルメイワシやカタクチイワシ科のカタクチイワシなどの海水魚の総称。ふつうはマイワシをさす。暖流に乗って回遊し、産卵期には近海に集まる。食用のほか、油をとったり、肥料や飼料...