おくいん‐きん【奥印金】
江戸時代、札差(ふださし)が旗本などからの借金依頼にあたって、現金がないのを口実に他の金主に口をきき、借用証文に保証人として奥印を押し、周旋料を取って貸す金。
おてんき‐し【御天気師】
詐欺師の一。偽金などを路上に落としておき、通行人と二人で発見したように見せかけ、配分しようなどと口実を作ってその通行人の金品とすり替えて逃げ去るもの。晴天の日にするところからいう。
かこち‐ぐさ【託ち種】
１ そのことのせいにするためのたね。口実。「百に一つも世にある事もあらば、—にもし候へ」〈盛衰記・二六〉 ２ 恨み・嘆きを引き起こすもと。「消えぬ憂き身の—、何を種とか我が思ひ」〈松の葉・三〉
かこ・つ【託つ】
［動タ五（四）］ １ 心が満たされず、不平を言う。ぐちをこぼす。嘆く。「不運を—・つ」 ２ 他の事のせいにする。口実にする。かこつける。「酔ひに—・ちて苦しげにもてなして」〈源・藤裏葉〉
かこつけ【託け】
かこつけること。口実。
かこつ・ける【託ける】
［動カ下一］［文］かこつ・く［カ下二］直接には関係しない他の事と無理に結びつけて、都合のよい口実にする。他の物事のせいにする。事寄せる。「来客に—・けて酒を飲む」
か‐ごと【託言】
《「かこちごと」の意》 １ 他にかこつけていう言葉。口実。「御返り、口疾(と)きばかりを—にて取らす」〈源・夕顔〉 ２ 他のせいにしていう恨み言。不平。ぐち。「人を徒(いたづ)らになしつる—負ひ...
かずけ‐ごと【託け言／託け事】
口実を設けること。また、そのような言い方。「矯詔とは、天子の詔書と—を云ひかけて殺す事ぞ」〈蒙求抄・六〉
かず・ける【被ける】
［動カ下一］［文］かづ・く［カ下二］ １ 責任などを押しつける。人のせいにする。転嫁する。「罪を人に—・ける」 ２ かこつける。事寄せる。口実にする。「出張に—・けて私用を足す」 ３ 頭にかぶせ...
かせ【枷】
《「かし（枷）」の音変化》 １ 昔の刑具の一。鉄や木で作り、罪人の首・手・足などにはめて、からだを自由に動かせないようにするもの。桎梏(しっこく)。かし。 ２ 心理的、物理的に行動の妨げになるも...
