心(こころ)に適(かな)・う
1 気に入る。満足に思う。「お—・うように努力します」 2 思いどおりになる。心のままになる。「命だに—・ふものならば何か別れの悲しからまし」〈古今・離別〉
こころ‐の‐あき【心の秋】
1 心に飽きがくること、人に飽きられることの「飽き」を「秋」に掛けていう。「しぐれつつもみづるよりも言の葉の—にあふぞわびしき」〈古今・恋五〉 2 寂しく哀れに感じること。「いつまでのはかなき人...
こころ‐の‐すぎ【心の杉】
まっすぐな心を杉にたとえていう語。また、変わらない心を常緑樹の杉にたとえていう語。「誰ぞこの三輪の檜原(ひばら)も知らなくに—の我を尋ぬる」〈新古今・恋一〉
こころ‐の‐そら【心の空】
1 心を空にたとえていう語。心の中。「世をいとふ—の広ければ入る事もなき月も澄みなん」〈拾玉集・一〉 2 うわのそらになって何も手につかないこと。「さして行く山の端(は)もみなかきくもり—に消え...
こころ‐の‐ほか【心の外】
1 自分が望んでいるとおりにならないこと。不本意。「世を御—にまつりごちなし給ふ人々のあるに」〈源・須磨〉 2 心にとめないこと。よそごと。「いまはただ—に聞くものを知らず顔なる荻のうは風」〈新...
心(こころ)焼(や)・く
(「焼く」が四段活用の場合)胸を焦がす。心を悲しみもだえさせる。「冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかも我(あ)が—・く」〈万・一三三六〉
(「焼く」が下二段活用の場合)思い焦がれる。「人...
心(こころ)より
1 自分の心がもとで。「秋はただ—おく夕露を袖のほかとも思ひけるかな」〈新古今・秋上〉 2 心の底から。心から。「—お礼申し上げます」
心(こころ)を動(うご)か・す
1 感動する。心を打たれる。「熱演に—・される」 2 興味をさそわれる。「近ごろは株式に—・している」 3 気持ちが落ち着かなくなる。心を乱す。「絵にかける女(をうな)を見て、いたづらに—・すが...
ここんとしょしゅうせい【古今図書集成】
中国清代の百科事典。1万巻。陳夢雷らの編。のち、蒋廷錫(しょうていしゃく)らが増訂。1725年成立。現存する中国最大の類書。欽定(きんてい)古今図書集成。
ここんばかしゅう【故混馬鹿集】
江戸後期の狂歌集。20巻2冊。朱楽菅江(あけらかんこう)編。天明4年(1784)刊。体裁を古今和歌集にまねて、天明調狂歌の典型を示したもの。