すず【篠/篶】
1 スズタケの別名。「こよひ誰—吹く風を身にしめて吉野の岳(たけ)に月をみるらむ」〈新古今・秋上〉 2 細い竹の子。すずのこ。「彼より—を多くまうけたるを」〈著聞集・一八〉
すず‐か【鈴鹿】
シカの雌。雌鹿(めじか)。「あはれけに—鳴くなり」〈古今打聞・下〉
宮中に代々伝来した和琴(わごん)の名器の名。
すずのや‐は【鈴屋派】
本居宣長を中心とする和歌の流派。歌風は新古今調。
すべら‐ぎ【天皇】
《「すべらき」とも》「すめらぎ」に同じ。「—の天の下知ろしめすこと」〈古今・仮名序〉
すま【須磨】
神戸市西部の区名。また、その須磨区南部の地域。大阪湾に面する白砂青松の海岸で、古来、明石と並び称される景勝地。須磨関跡・須磨浦公園などがある。[歌枕]「わくらばに問ふ人あらば—の浦にもしほたれ...
すみぞめ‐ざくら【墨染桜】
1 桜の一品種。花は白色で単弁。 2 京都の伏見墨染にあったという伝説上の桜。上野岑雄(かみつけのみねお)の「深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染めに咲け」という「古今集」哀傷の和歌にちなん...
すみぞめ‐の【墨染めの】
[枕]墨染めの色が暗いところから、「ゆふべ」「たそがれ」「くら」などにかかる。「—夕べになれば」〈古今・雑体〉 「—鞍馬の山に入る人は」〈後撰・恋四〉
すみのえ【住吉/住之江/墨江】
大阪市住吉(すみよし)の古称。[歌枕]「—の岸による浪よるさへや夢のかよひぢ人めよくらむ」〈古今・恋二〉
(住之江)大阪市南西部の区名。昭和49年(1974)住吉区から分区して成立。西部は埋...
す・る【刷る/摺る】
[動ラ五(四)] 1 活版・版木などの面にインク・絵の具などをつけて、紙を当てて文字や絵を写し取る。印刷する。「紙幣を—・る」 2 布に木型を押し当てて、彩色したり、模様を染め出したりする。「月...
せ【瀬】
1 川などの流れが浅く歩いて渡れる所。浅瀬。「—を渡る」⇔淵(ふち)。 2 川の流れの急な所。また、海水の流れ。潮流。「—を下る」「潮—」 3 物事に出あうとき。機会。「身をすててこそ浮かぶ—も...