ならわし‐もの【習はし物】
習慣で身につけられるもの。慣れによってどうともなるもの。「人の身も—をあはずしていざ試みむ恋ひや死ぬると」〈古今・恋一〉
なれ‐や
[連語] 《断定の助動詞「なり」の已然形+係助詞「や」》 1 疑問の意を表す。…なのだろうか。「我が恋はみ山がくれの草—しげさまされど知る人のなき」〈古今・恋二〉 2 反語の意を表す。…だろう...
にいまなびいけん【新学異見】
江戸後期の歌論書。1巻。香川景樹著。文化8年(1811)成立、同12年刊。賀茂真淵の「新学」に対して古今集を擁護し、現代主義を主張した。
にお‐て・る【鳰照る】
[動ラ四]語義未詳。琵琶湖の水面などが月の光に照り映える意か。「さざ浪や志賀の浦風海吹けば—・りまさる月の影かな」〈新続古今・秋上〉
に◦き
[連語]《完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「き」》すでに…た。…てしまった。「名にめでて折れるばかりぞ女郎花(をみなへし)我落ち—◦きと人にかたるな」〈古今・秋上〉
にごり‐え【濁り江】
水の濁っている入り江。「—の澄まむことこそ難(かた)からめいかでほのかに影を見せまし」〈新古今・恋一〉
にじゅういちだい‐しゅう【二十一代集】
古今和歌集から新続古今和歌集までの21の勅撰和歌集で、八代集と十三代集とを合わせた称。
にじょう‐でんじゅ【二条伝授】
古今伝授の流派の一。宗祇(そうぎ)から二条派の三条西実隆(さんじょうにしさねたか)を経て細川幽斎に伝わったもの。
ぬ
[助動][な|に|ぬ|ぬる|ぬれ|ね]《動詞「い(去)ぬ」から出た語》動詞・動詞型活用語の連用形に付く。 1 動作・作用が完了または実現したことを表す。…た。…てしまう。…てしまった。「夏の夜は...
ぬき‐みだ・る【抜き乱る/貫き乱る】
[動ラ四]つらぬいている緒を抜き取って玉を散らす。「—・る人こそあるらし白玉の間なくも散るか袖のせばきに」〈古今・雑上〉
[動ラ下二]つらぬいている緒が抜けて、玉が乱れ散る。「—・れ散るか白...