あげ‐づめ【揚げ詰め】
遊女を連日揚げ続けること。「島屋の客と張り合ひ、五月より以降(このかた)、大方は—」〈浄・冥途の飛脚〉
売(う)り代(しろ)な・す
物を売って金に換える。売り払う。しろなす。「連年の不作つづきに、田畑大方は—・し」〈逍遥・当世書生気質〉
えんがく‐きょう【円覚経】
大乗経典。1巻。唐の仏陀多羅(ぶっだたら)訳とされるが、偽経(ぎきょう)ともいわれる。大乗円頓(えんどん)の教理と観行(かんぎょう)の実践を説く。注釈書も多い。大方広円覚修多羅了義経。
おおかた‐どの【大方殿】
貴人の母の敬称。大方様。「—より出家になし申せとこそ承り候ふに」〈謡・元服曽我〉
おち‐つき【落(ち)着き/落(ち)付き】
1 気持ちや態度が物事に動じないで、安定した状態にあること。また、そのような状態・態度。平静さ。「—がない子供」「—を取り戻す」 2 動いていた物事が安定した状態になること。「相場の—を待つ」「...
おや‐め・く【親めく】
[動カ四]親らしく振る舞う。「大方の事どもはとりもちて、—・き聞こえ給ふ」〈源・絵合〉
きき‐あつ・む【聞き集む】
[動マ下二]いろいろなことを聞いて、心にとどめる。「世にある人の有様を、大方なるやうにて—・め」〈源・末摘花〉
きちぞう【吉蔵】
江戸時代、下男の通称。「大方は—、三助が成り上がり」〈浮・永代蔵・一〉
けごん‐きょう【華厳経】
大乗経典。華厳宗の根本聖典。漢訳には東晋の仏駄跋陀羅(ぶっだばっだら)訳の60巻本、唐の実叉難陀(じっしゃなんだ)訳の80巻本、唐の般若(はんにゃ)訳の40巻本の3種がある。釈迦が成道(じょうど...
こと‐ざま【事様】
1 事のありさま。事の次第。ようす。「ぬえ鳥も喚子鳥(よぶこどり)の—に通ひてきこゆ」〈徒然・二一〇〉 2 心のありさま。心のもちよう。「大方は、家居にこそ—はおしはからるれ」〈徒然・一〇〉